【辛いトラウマに】身体に残った「感情の記憶」を解消する

「身体は感情を記憶する」という説がある。
『「身体記憶」というものが存在する』という考え方である。
「そんなバカなことがある訳がない」と考える方も多いかと思う。
しかし、私自身が何年も試行錯誤しながら「過去のトラウマ」を克服してきたプロセス、数え切れないほどの経験を振り返ってみると、どう考えても「身体は感情を記憶する」という結論に達するのだ。
例えば「肩こり」
これも、「感情が身体に記憶されたもの」だと言えるのではないだろうか。
そもそも、おかしくないですか?
「休息」「睡眠」「入浴」、何をやっても肩こりの人は、いつまでも肩が凝っているし、自然に治ることもない。
感情の中でも、特に「大きなストレス」は、いつまでも身体に残り続けるといわれる。
私はサラリーマン時代に、企業体質が腐敗した「足の引っ張り合い」が当たり前のような会社で、管理職としてサバイバルし、結果を残してきた。
しかし常に「やるかやられるか」という「戦闘モード」で仕事をしていた為、身体中の筋肉、特に肩周りがガチガチに緊張していた。腰痛にも悩まされた。
「恐怖」「不安」「憎悪」などのネガティブな感情は「筋肉の緊張」つまり「凝り」となって身体に留まる(=身体記憶)ことが多く、そして、その感情がいつまでも「精神的なノイズ」として自分の中に影響を与える事になる。
「心」と「身体」は繋がっている
私の場合は、高校時代に人間関係が原因で「鬱になった時の感情」や、(会社での)他人に対する「憎悪」、数え切れないほどの辛い経験による「トラウマ」、そういった「ストレス」によって身体(主に肩周り)がギュッと収縮してしまい、それがそのまま固まった結果「歪み」や「痛み」となって現れていた。
多くの人は、自分でも無自覚のままに、そうなってしまう場合が多い。
身体は「トラウマ」を記憶する
危機的な状況を察知すると、脳はストレスホルモン系と自律神経系を動員して、その危機を回避するために、意識や身体に「警報」を鳴らす。
ところが、原因が職場や家庭にあって「逃げ場」がなかったりすると、ずっと警報が鳴り続けることになる。
その状態が続くと「警報システム」が壊れ、何をしても「警報」が鳴り続ける。
美味しいものを食べている時も、どこかに遊びに行く時も、ベッドに横になっている時も。
これが「トラウマの状態」である。
「トラウマ」に悩まされながら生きていると、徐々に身体や自律神経に変化が生じる。
筋肉痛や慢性疲労、その他の自己免疫疾患など、多種多様な身体症状を引き起こしうる。
典型的な例としては、「人間関係のストレス」が酷い会社で働いていて、やがて耐え切れなくなって退職し、そのストレスから開放されたは良いものの、それ以降も心身がモヤモヤしたり、ネガティブな事を考える度合いが増えたり、最後には、鬱のような症状が現れるというケース。
こうしたケースの場合は、知らず知らずのうちに「身体の凝り」という形で、「ネガティブな感情」が身体に記憶されていることを疑ったほうが良いだろう。
もちろん人間関係に限らず、お金、仕事、恋愛・結婚のストレスなど、原因は様々である。
このような、一見「心の問題」と思える現象に身体記憶が関わっているケースでは、厄介なことに、「ポジティブ思考」「考え方の工夫」といった手法だけでは、「根本的な解決」にまで届かない事が多い。
「心と身体は繋がっている」のだから。
身体記憶による「身体の凝り」も解消していかないと、ある程度のレベルまで「心の状態」が改善されても、やがて「身体からの影響で、心が元の状態に引き戻されてしまう」という状況が発生する。
現代社会は、多くの人が「心の病気」に悩み、心療内科で薬物治療を受けている。
しかし、自殺者は年々増加している。
「身体」という「視点」が欠けているのだ。
私の場合は、一流の整体師の方にお願いし、何度も通い続け、身体に残った「ネガティブな感情」を解消してもらった。
その効果は劇的で、今でも時々、身体のメンテナンスが必要な時は行くようにしている。
メンタルヘルスの問題で悩んでいて、今も通院している方は、是非「身体記憶のケア」も同時進行で行うことをオススメする。
毎日を、健やかな気分で過ごせることを祈って。
明日は明日の風が吹く。