仕事に結果を、自分に誇りを。

仕事で「納得しないと進めない性格」は才能だ|動きながら納得を作る3つの技術

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仕事で「納得しないと進めない性格」は才能である|動きながら納得を作る3つの技術
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職場性ストレス/組織マネジメントの専門家 元国営企業に17年間在籍。 派閥や忖度が渦巻く組織で、管理職として300名以上をマネジメント。 重大アクシデント、人間関係の悪化、チーム崩壊といった修羅場を何度も乗り越え、「成果に繋がる行動設計」「人間関係の立て直し」「チームの活性化」など、現場で数多くの問題解決と組織改善に取り組んだ経験を持つ。 これまで会社員・管理職・起業家・経営者など、1500名以上を支援。職場のストレスや人間関係の問題、成果が出せないスランプに悩む方へ、心理技術と現場知見を統合した「実践的かつ本質的な解決策」を提供。 売上アップ・転職・独立・人間関係の改善など、「理想の働き方」を実現するサポートをしています。まずは、公式LINEまたは体験セッションでご相談ください。
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「仕事に結果を。自分に誇りを」
ビジネスメンタルトレーナーの木下空です。

 

 

やるべきことは、わかっている。
でも、動けない。

 

本当は、今すぐ動き出したい。
しかし、心の中で何かが引っかかる。

 

「ちゃんと納得してからじゃないと動けない」
「この違和感を無視して動くのは、なんか違う」

そう感じて、足が止まってしまう。

 

もしかしたら、あなたも
「納得しないと進めない性格」 かもしれません。

 

ちなみに、私もこのタイプです。

やるべきことは頭では分かっているのに、「納得しないと動けない自分」がいて、前に進めない。

 

この性質は、一見「良くない癖」に見えるかもしれない。
ただ、自分にダメ出しする必要は全くありません。

 

なぜか。
その性格は使い方次第で、あなたの最大の武器になるからです。

 

「納得しないと動けない」は、実は長所である

そもそも、なぜ私達は

・納得しないと動かない
・納得しないと気が済まない

まるで「納得しないと動かない症候群」と呼びたくなるくらい、「納得」にこだわってしまうのだろうか?

 

多くの場合、その裏側には、

・意味のある仕事をしたい
・中途半端なまま進めたくない
・後悔したくない

という「誠実さ」や「責任感」がある。

 

言い方を変えれば、リスク管理能力が高いということ。
これは、ビジネスにおいては強力な武器になります。

 

つまり、「納得しないと進めない性格」は、実は長所でもあるんです。

 

問題なのは、その長所が「過剰」になり、自分の「行動」や「可能性」を制限してしまっていること。

 

つまり、性格を無理に変える必要はない。

「この性質を、どう活かすか」

使いどころを意識するだけでいいんです。

 

成果を出す人は「納得」を待ち過ぎない

「納得できるまで動けない」
という価値観には、一つの落とし穴があります。

 

それは、

「納得できたら動ける」

という前提を持ってしまいやすい、ということ。

 

その前提で生きていると、

・もっと情報が揃ってから
・もっと盤石になってから
・もう少し気持ちが整ってから
・100%納得できてから

という「待ちの姿勢」になってしまい、行動のタイミングがどんどん先送りされていきます。

 

ビジネスの世界、特に仕事の現場で「納得しないと動けない」やり方をしていると、どうしてもスピード勝負で遅れをとりがちです。
このタイムラグが命取りになることもある。

それだと、本来は強みである誠実さや責任感が、かえって自分を苦しめる要因になってしまう。

 

「納得しないと進めない」という回避行動の罠

ここで、少し厳しいかもしれないですが、大切なことをお伝えします。

私たちが「納得しないと進めない」と感じてしまう背景には、もう一つの側面があります。

それは、回避行動です。

心理学には、「クリエイティブ・アボイダンス(創造的回避)」という概念があります。

人間の脳には、現状を維持しようとする強力な本能があり、

・変化への不安
・失敗への恐怖

から逃げる為に、無意識の内に「やらない理由」を、クリエイティブに創り出します。

 

そう、私が小学生の時。
ドラクエをやりたくて学校をズル休みするために、ありとあらゆる理由を思い付いたように…。

 

「完璧に納得できれば、行動できる」

これは一見、とても誠実で真面目な主張に聞こえる。
ただ、裏を返せば、こうも言えます。

「完璧な納得感が得られない限り、行動しなくていい」

つまり、「納得しないと進めない」は、現状を変えないための「最強の言い訳」としても機能してしまうことがある、ということ。

「納得感を求めている」と言いながら、深層心理では、

・自信がない
・本当は変化と向き合うのが怖い
・失敗して傷付くのが嫌だ

だから回避したい。

 

その本音を、「納得」という言葉で、自分自身からも隠してしまっている場合があります。

これは、誰かが悪いという話ではないです。
ただ「脳にはこういう仕組みがある」ということ。

この仕組みに気付くことが、「納得しないと進めない」の裏にある、回避行動の罠から抜け出すためのカギになります。

 

「納得してから動く」から「動くことで納得する」へ

もし、あなたが「納得しないと動けない状況」に陥った時。
自分自身に問いかけてみてほしいことがあります。

 

「その納得って、いつ訪れるのだろうか?」

 

全てが揃って、全てが整って、「さあ、今だ!」と思える瞬間なんて、実は殆ど来ない。

 

にも関わらず、
私達は「納得してから動く」ことを出発点にしがちです。

 

大切なことをお伝えします。

その順番を、逆にしてみましょう。

 

納得してから動くのではなく、
動くことで納得に近付いていく。

 

 

この順番でも、大丈夫。

むしろ、
物事が進みやすいのはこっちです。

 

たとえば、

・書きながら思考が整理される
・話しながら気持ちが整ってくる
・動きながら、自分の本音に気付いていく

そういった経験が、あなたにもあるはず。

 

言葉にして、初めて本音が見える。
一歩踏み出したからこそ、意味がわかる。

 

「納得」って、後から付いてくるものなんです。

 

これを、動き出す前から完全な形で手に入れようとすると、かえって本質から遠ざかってしまうこともある。

 

私たちは、
納得という感覚を「出発点」だと思っていた。

 

でも本当は、
それは「目的地」なのかもしれない。

 

では、どうすれば「納得しないと進めない性格」を活かしながら、軽やかに動けるようになるのか。

具体的なステップを3つ紹介します。

 

「納得しないと進めない性格」から一歩進む3つのステップ

1. 完全な納得感を「出発点」から外す

まず、「完全な納得感」をスタート時に求めない、ということです。

 

動き出す前に100点の正解を求めるのではなく、

・今の自分なりの「仮の答え」でいい
・「とりあえずこの方向かな」と思えるレベルでいい

と考えてみる。

 

この「許可」を自分に出すだけで、心のブレーキはかなり弱まっていきます。
参考記事:なぜ心にブレーキがかかるのか?人生を変える「心のブレーキの外し方」6選

 

納得は、最初から揃っているものではなく、進んで行くほど「心の中で積み上がっていくもの」だと捉え直してみてください。

 

たとえ、プロセスの最中では、あまり意味の感じられないことだったり、「遠回りした」「無駄だったな」と思うようなことだったとしても。

進んで行った先で「あ、あれは意味があったんだな」って、伏線回収が起こるんです。

 

2. 小さな行動から「意味」を見つける

次に大事なのは、行動のサイズを小さくすることです。
いきなり大きな決断をしようとすると、当然ながら不安が大きくなります。

 

「企画書を書く」には納得が必要かもですが、「PCを開く」ことに納得はいりません。

思考不要なサイズまでタスクを分解(チャンクダウン)すれば、体は動きます。

 

・短いメモを書いてみる
・5分だけ資料を開いてみる

このくらいの「思考停止でもできること」なら、完全に納得していなくても行動できるはずです。

 

そして、小さな一歩でも実際に動いてみると、

・思ったより抵抗がなかった
・自分が本当に嫌なのはここじゃなかった
・意外と楽しいかもしれない

そんな 「後から分かること」が、少しずつ増えていきます。

 

意味は、最初から全部わかるものではない。
動いていたら、後から見えてくるものです。

 

3. 「納得するために動く」という設定に変える

最後のステップは、自分の中の「設定」を書き換えることです。

 

これまでは、

「納得できないから動けない」

という設定だったかもしれません。

 

 

ここからは少しずつ、

「納得するために、動いてみる」

という設定に変えていく。

 

この言葉に変えると、行動のハードルが軽くなっていきます。

 

小さくてもいい。仮でもいい。
納得し切れていなくても、今できることをやってみる。

そのたびに、あなたの中にある「納得感」が、少しずつ出来ていきます。

 

納得は「出発点」ではなく「目的地」

ここまで、やり方や考え方をいろいろ書いてきましたが、それでもどうしても足が止まってしまう時はあります。

そんな時、私は自分にこう問いかけるようにしています。

 

「その納得って、本当に最初に必要なんだろうか?」

 

前述しましたが、
全てが揃って、全てが整って、「さあ、今だ!」と思える瞬間なんて、現実には殆ど起こらない。

 

 

納得は、スタートの条件ではなく、後から付いてくる「結果」でもいい。

動き始めたら、
「あ、これで良かったのかもしれない」と少しずつ腑に落ちてくる。

 

そういった経験が、これまであったはずです。
これからは、それを意図的に作っていけばいい。

 

今は、多少の違和感があってもいい。仮でもいい。
納得し切れていなくても、今できることを考えてみる。

 

「納得できないから動けない」から、「動きながら、自分なりの納得を得ていく」へ切り替える。

 

もし今、あなたの中に
「本当は前に進みたい」という気持ちがあるのなら。

 

違和感や不安、モヤモヤを抱きしめながら、一歩踏み出してみてください。

 

その小さな一歩が、やがて振り返った時に

「あの時、動いてよかった」と、
心から思える未来へと繋がっていきます。

 

 

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