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「辛い記憶=トラウマ」を克服する為の5つのステップ(前編)

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「辛い記憶=トラウマ」を克服する為の5つのステップ(前編)
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「仕事で結果を出すスキル」「無敵の人間関係を創る技術」「ストレスリーのマインドセット」「自分の能力を発揮する技術」を教える専門家。「職場性ストレス」の第一人者。自身も元国営企業に17年間在籍。派閥や忖度が横行する弱肉強食の世界で、異例の若さで管理職に昇進。300人以上の部下をマネジメントし、あらゆる「仕事のトラブル」「人間関係の問題」を解決してきた経験を持つ。活動開始から5年間で様々な業種の会社員/管理職、起業家、経営者、コーチ/カウンセラーなど約500名をコーチング、1500人以上にサポートを行う。コーチングの世界的権威から学んだメソッドと、自身の壮絶な人生経験に裏打ちされたコーチング技術は、社会人が抱える悩みや問題を解消し「現実の成功/内面の成長」を掴む技術として定評がある。
詳しいプロフィールはこちら

 

 

人生は「山あり谷あり」

 

生きていれば、誰でも大なり小なりの「嫌な出来事」に遭遇するもの。

多少の事であれば、落ち込んでも「自分の力」で立ち直ることが出来るだろう。

しかし、例えば職場や家庭など「逃げ場」のない状況で「強いストレス」を長い間受け続けてしまったり、事故や事件など、心が耐えられないほどの「衝撃的な出来事」を経験してしまうと、人は「トラウマ(心的外傷)」を負うことになる。

トラウマ(心的外傷)

外的内的要因による衝撃的な肉体的、精神的な衝撃を受けた事で、長い間それにとらわれてしまう状態で、また否定的な影響を持っていることを指す。

心的外傷が突如として記憶によみがえり、フラッシュバックするなど特定の症状を呈し持続的に著しい苦痛を伴えば、急性ストレス障害であり、一部は1か月以上の持続によって、心的外傷後ストレス障害(PTSD)ともなりえる。

(Wikipediaより)

 

「トラウマ」とは「心が耐えられないような体験」によって負った「心の傷」である。

そして厄介なのは、多くの場合、その後ずっと「心の傷」に囚われて生きてしまう事である。

 

継続的なストレスが「自己防衛本能」の誤作動を引き起こす

人間には「自己防衛本能」があり、「危機的な状況」や「ストレス」に晒された際には「闘争」「逃避」といった反応が起こる。

「闘争」とは、自分自身であったり、大切な人、大切なものを守る為に闘おうとする反応。

「逃避」とは、危険を感じた時にそこから逃げて、安全を確保しようとする反応である。

 

危機的な状況を察知すると、脳はストレスホルモン系と自律神経系を動員して、その危機を回避するために、意識や身体に「警報」を鳴らす。

身体が緊張し、筋肉が収縮し、いつでも瞬時に動けるように準備される。

 ところが、原因が職場や家庭にあって「逃げ場」がなかったりすると、ずっと「警報」が鳴り続けることになる。

その状態が続くと「警報システム」が誤作動を起こし、いつまでも「警報」が鳴り続ける。

日常生活においても、常に「警報」が鳴り響く中を生きることになる。

 精神や身体の「異常な緊張状態」は続き、元に戻らない。

そして心身ともに疲弊していき、最後には壊れる。

 

大きな「トラウマ」が生まれる瞬間である。

 

そして、実はここからが厄介なのだ。

 

トラウマに長く苦しんでいる人は、何度も何度も、思い出を「追体験」するように思い出す。

現実において「終わった事」なのに、その人の心の中では「終わらない」のである。

そしてそれを繰り返すことで、そのトラウマを、より強固なものにしてしまうのだ。

そうやって、思い出したくない「心の傷」を追体験し続けることは、

延々と傷口を「ナイフで抉り続ける」ようなものだ。

これでは、精神的に楽になれるはずもない。

 

もう、その人の人生において「平和な日常」は消え去り、「世界が危険に満ちている」ように感じたり、「日常が戦場」のように感じたり、「世界には絶望しかない」ように感じてしまうようになる。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)である。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)

命の安全が脅かされるような出来事(戦争、天災、事故、犯罪、虐待など)によって強い精神的衝撃を受けることが原因で、著しい苦痛や、生活機能の障害をもたらしているストレス障害である。症状がまだ1か月を経ていないものは急性ストレス障害である。

心的外傷(トラウマ)には事故・災害時の急性トラウマと、児童虐待など繰り返し加害される慢性の心的外傷がある。

(Wikipediaより)

PTSDは、主にこういった症状を引き起こす。

  • 追体験:突然、その時の記憶が鮮明に蘇り、心の中で追体験する(フラッシュバック)
  • 回避 :トラウマを思い出すような状況、シチュエーションを、意識的・無意識的に回避する。回避行動の延長として、暴力、アルコール等への依存、娯楽などの現実逃避
  • 過覚醒:常に交感神経優位な為、異常な緊張状態が続く。不眠、情緒不安定(抑うつ、強い怒り、不安障害など)を引き起こす
  • その他、自分に対する否定的な認知、自殺願望を引き起こす

 

「感情」

「気分が憂鬱」「理由もなく悲しい」「理由もなく寂しい」「強烈な劣等感・コンプレックス」「不安」「焦り」「イライラする」「無感動になる」「自殺願望」など。

「身体症状」

「睡眠障害」「疲労感・倦怠感」「食欲不振」「過食」「めまい・耳鳴り」「口の渇き」「味覚障害」「首や肩の凝り」「腰痛」「腹痛」「胃痛」「下痢・便秘」など。

 

自慢にもならないが、私は、ここまで書いてきた通りの人生を送ってきた。

トラウマが如何に厄介なものかは、自分自身の身体で体感してきたし、実際にそれを乗り越えてきた経験がある。

今まで、多くのトラウマに悩まされて生きてきたが、その中でも、高校3年生の時に登校拒否になったトラウマが大きかった。

何年経っても「高校に入り直す夢」を見たし、私の20代は、常に「トラウマ」とともにあった。

 

あの辛さは、なってみないと理解できないと思う。

『「日常が戦場」という人生を生きることの辛さ』地獄としか言いようがなかった。

 

その「どん底の状態」から、私はどうやってトラウマを克服し、自分自身を肯定し、人生を前向きに捉え、「自分の人生」を変えていったのか?

 

それは、次回にお伝えしていこう。

 

明日は明日の風が吹く。

次回記事:「辛い記憶=トラウマ」を克服する為の5つのステップ(前編)

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