『ゲーム・オブ・スローンズ』からリアルな人間関係の技術を学ぶ
先日、超有名な海外ドラマ
『ゲーム・オブ・スローンズ(Game of Thrones)』を観た。
面白過ぎて観始めたら止まらなくなり、1週間で全話観終わってしまった(仕事しなさい)。
そして観終わってみて「これは凄く【リアルな人間関係の技術】を学べるドラマだな」と感じたので、当ブログでも紹介させていただくことにした。
Game of Thronesとは「王位を巡るゲーム(争奪戦)」
『ゲーム・オブ・スローンズ』(原題:Game of Thrones、略称GOT)は、
ジョージ・R・R・マーティン著のファンタジー小説シリーズ『氷と炎の歌』を原作としたHBOのテレビドラマシリーズ。中世ヨーロッパに類似するがドラゴンや魔法が存在する架空の世界において、多くの登場人物が入り乱れる群像劇である。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2011年からシーズン1の放送がスタートし、シーズン8の最終話が2019年5月19日。
およそ8年間続いた、海外ドラマの超大ヒット作である。
「中世ヨーロッパの世界観」をモチーフに、魔法や化け物、ドラゴンなども登場する作品であり、未見だと「ああ、ダーク・ファンタジー系のドラマね」と言っちゃいそうなのだが、魔法や化け物、ドラゴンは、思っているほど出てこない。
それよりも、この作品が強烈な魅力を放っているのは「圧倒的にリアルな人間模様」を描き切っているからである。
かつて7つの王国が支配していたことから「七王国」と呼ばれる大陸・ウェスタロスの平和が、物語の始まりとともに崩れ去っていき、ついに玉座をめぐる血で血を洗う争いが勃発する。
時を同じくして、もはや伝説だと思われていた「北からの脅威」が七王国全土に忍び寄っていく…
まるで「三国志」のように、それぞれの国の、それぞれの思惑、物語が交錯し、渦巻いていく。
ゲーム・オブ・スローンズという物語
「ゲーム・オブ・スローンズ」という壮大な物語は「ウェスタロス」と「エッソス」という二つの大陸を舞台に進んでいく。
(出典:STAR)
『ゲーム・オブ・スローンズ』からリアルな人間関係の技術を学ぶ
『ゲーム・オブ・スローンズ』は、主だった「3つの物語」を中心に進んでいく。
初めは接点を持たない3つのストーリーが、物語が進むにつれて徐々に出会い、交錯していくのだ。
【1.七王国による「鉄の玉座」を巡る争い 】
大陸ウェスタロスには7つの王国が存在し、その7つの王国をさらに一人の王が統治していた。しかし、突然の王の死去により「鉄の玉座」を巡って大陸ウェスタロスに戦乱の足音が近付いていく。
【2.「冥夜の守人(ナイツウォッチ)」が人類に迫る魔物の脅威と戦う物語】
スターク王の私生児ジョン・スノウは、北の国境にある巨大な氷でできた「壁」と呼ばれる施設に送られ、そこで「冥夜の守人(ナイツウォッチ)」の一員となる。未開の地である「壁の向こう側」には、ホワイトウォーカーと呼ばれる魔物がいるとされ、畏れられていた。やがて迫り来るホワイトウォーカーの軍勢と、魔物の脅威から人類を守ろうとするナイツウォッチによる、ウェスタロス全土を巻き込んだ「生き残るための戦い」に発展していく。
【3.「ドラゴンの母」デナーリス・ターガリエンによる王座復権の物語】
かつてウェスタロス全土を支配しながら、叛乱によりエッソスに亡命した古ターガリエン王朝の最後の末裔デナーリス・ターガリエン。無力だった彼女は、やがてエッソスを支配する蛮族を取り込み、「ドラゴンの母」として3頭のドラゴンを従え、有能な家来と軍隊を手にし「鉄の玉座」の奪還を目指していく。
この3つの物語が別々に進み、互いに影響を与え合いながら、混じり合い、交錯していく。
戦乱の中、登場人物それぞれが、その思惑を果たそうと、謀略や知略、嘘や裏切りを繰り出し、
ドロドロの欲望やエゴが交錯する。
国が違えば、立場も全く違う。
「主君への忠誠心」「王家・一族の絆」「王座への渇望」「過去から続く遺恨」
人間のむき出しの生々しさ、えげつなさが、徹底的に描かれていく。
さっきまで味方だと思っていた人間に、いきなり裏切られることも当たり前。
誰が敵で、誰が味方なのか、
何が嘘で、何が真実なのか。
一瞬の判断ミスで、殺される。
そんな緊張感を孕みつつ、物語は進んでいく。
この「むき出しのリアルな人間模様」が、この作品の最大の魅力だと言っていい。
物語の鍵を握る登場人物「ティリオン・ラニスター」
そういった人間模様の象徴のような存在が「ティリオン・ラニスター」である。
王都の有力な貴族であるラニスター家の第3子として生まれたが、
先天性の低身長症のため「小鬼(インプ)」「や「ドワーフ」と呼ばれ、父親にも忌み嫌われている。
しかし、その実相当な知性の高さと話術を操る切れ者で、策略家でもある。
人を動かす才能を持ち、初対面の相手でも、話術とユーモアで魅了する。
旅の途中で襲ってきた蛮族でさえも、天才的な交渉術で味方につけてしまう。
自分が断首されそうになった時も、
「この首は俺も好きじゃないが、まだ胴体にくっつけておきたい」なんて軽口を叩く。
しかし、その一方で、人に対する優しさ、約束を守る誠実さを持つ。
女とワインが大好きという憎めなさ、人間臭さを持ち、
ロマンチストで傷付きやすいセンシティブな一面もある。
饒舌で陽気な語り口調と、どこか寂しそうな表情。
自虐交じりのユーモアとダンディズム。
このシリーズで、もっとも魅力的な人物の一人だといえる。
ティリオン・ラニスターは物語のキーパーソンとして、
全ての登場人物と出会い、関わっていく。
コミュケーションの分野において、彼から学べることは多いと感じた。
とにかく壮大で面白い作品なので、ぜひ観てみてほしい。
ちなみに、Amazonプライムビデオ見るのがオススメ。
プライム会員であれば、シーズン1〜6を無料で視聴することができる。
この現代社会も、ある意味「戦乱の世」といえるかもしれない。
激動の時代の波を、ティリオン・ラニスターのように乗りこなして行きたいものだ。
明日は明日の風が吹く。