精神的パワハラ上司への対処法【手放す】
以前に、身体的な暴力を振るうパワハラ上司に対処する為の記事を書いたが、
今回は精神的に追い込んでくる相手に対処する方法である。
大きな声で恫喝してきたり、高圧的な態度で侮辱してきたり、
ネチネチと嫌味を言ってきたり、あからさまな無視をしてくる相手にどう対処するか?
もちろん、これは私が実際にやってきたことなので、
すべての人に適している訳ではないことを了承された上で読み進めていただきたい。
まずは大前提として、
悪いモノは「受け取らない」こと。
「売り言葉」を「買わない」こと。
つまり、
自分の「感情」を反応させないこと。
ハッキリとしていることがある。
パワハラをしてくるような人間は「ただの臆病者」である。
心が弱いから、表面的な強さを装うとする。
ここをまず押さえておこう。
こういった人間は、例えばこちらから強く出ると、
途端に大人しくなる場合が多い。
「言う人間を選んでいる」のだ。
つまりあなたは、舐められている。
その原因は、色々あるかもしれない。
あなたが仕事で結果を出せずにいたり、
いつもオドオドしていたり、
段取りが悪かったり、
気遣いが足りなかったからかもしれない。
そういった「隙」がなかったかどうかは、
真摯に自分と向き合う必要がある。
そのうえで、パワハラ上司に対処していこう。
記事の冒頭で、悪いモノは「受け取らない」と書いたが、
そもそも「なぜ相手が恫喝や嫌がらせをしてくるのか」ということと関連する。
相手は、あなたが怯えたり、萎縮したり、嫌な気持ちになるのを見たいのである。
そこに快感を見出す人種なのだ。
何のために?
自分の劣等感から目を逸らす為である。
他人を「下げる」ことで、相対的に自分が「上がったような気分」になりたいのだ。
そうすることで自身が抱える「現状に対する不満」も解消される(ような気になる)。
そして、自分の仕事上の要求を有利に通そうとする。
相手が苦しいという状況には同情心も湧いてくるが、
パワハラが許される理由にはならない。
あなたは、あなたの尊厳を守る必要がある。
対処方としては、冒頭にも書いた通り
「受け取らない」こと。
悪意を受け取らなかったらどうなるかというと、相手に返っていく。
有名な釈迦の逸話がある。
釈迦が弟子と一緒に街を歩いていると、
彼を妬む人間から罵詈雑言を浴びせられた。
釈迦は黙って彼の罵詈雑言を聞き終え、
こう尋ねた。
「あなたの家に客人がやって来たとしよう。あなたは、その客人に食事を出す。
しかし、客人がその食事を受け取らなければ、それは誰のものになるか?」
彼は答えた。
「もちろん、客人が食事を受け取らなければ、
その食事を出した主人のものになるだろう」
釈迦は答える。
「では、わたしはあなたの罵詈雑言を受け取らない。
だから、それはすべてあなたのものだ」
私たちが釈迦のような聖人になる必要はない。
しかし他人の「怒り」や「悪意」と対峙した時、
この意識を持って接したいものだ。
相手に反応が見られないと、仕掛ける側も興醒めする場合が多い。
次に、毅然とした態度で対応すること。
どれだけ相手に揺さぶりをかけられても、弱さを見せては相手の思うツボである。
理不尽なことは理不尽だとキッチリ言う。
相手があまりにしつこい時は「しかるべき手段を取りますよ」と淡々と対応する。
もし出来るのであれば、防衛策として強く出るのも有効である。
しかし、一番私がお勧めしたいのは、
「仕事の結果で黙らせる」
ことである。
相手が何も言えないレベルの、結果を見せつけたらいい。
相手の性格、思考の癖を分析し、常に先回りして動く。
相手が求めていることを、キッチリと提示したらいい。
そこはもう「勝負」していい。
真剣勝負だ。
そうすることで、相手はあなたのことを嫌っていたとしても、
認めるしかなくなるのだ。
何より、それが一番建設的だと思う。
お互いにネガティブな感情の応酬をしていても不毛なだけだし、
会社とは、そもそも結果を出す場であるのだから。
長くなってしまったが、
あなたなりの「パワハラ上司との向き合い方」の参考にしていただければ、
幸いである。
冷静を保て。
怒りは議論ではない。
ダニエル・ウェブスター