【始まり】10日間の瞑想修行体験記その1
今回は、私が1月24〜2月4日に行っていた「瞑想修行体験記」である。
滞在期間12日間、本修行期間10日間。
その修行体験で得られたこと、感想をシェアしていきたい。
ちなみに、これは個人的な感想であり、修行によって得られる体験や感情は、
人それぞれまったく違う点に留意していただきたい。
以前から、国内の人里離れた場所に瞑想の専門施設があることは、
何人かの知人から聞いて知っていた。
彼等の体験談を、とても興味深く聞いていた。
去年の11月いっぱいで17年間いた会社を辞めて、
心機一転、新しいスタートを切ろうとしていたものの、
何か心がザワザワしている自分であったり、
良くない感情を引きずっている自分を感じていた。
そこで瞑想修行の件を思い出し、
自分の内面と、とことん向き合い浄化する為には、
「心の断捨離」をする為には、
まさに今、このタイミングで行くべきだという直感に従い、
参加することにした。
そもそも「瞑想」とは何かわからない人もいるかと思う。
瞑想といっても様々な種類があり、宗教儀式の一部になっているものもあるが、
この施設で行われる瞑想はスピリチュアルなものではなく、
簡単にいうと「自己観察による心の浄化」である。
無意識の心の深いレベルまで観察し、そこに蓄積された「心の汚濁」
「劣等感」「コンプレックス」を浄化する。
そして、全ての人生の不幸の原因とされる、
「渇望」「嫌悪」「無知」を取り除くことを目的とするものである。
苦しみだらけの世界を幸せに生き抜くための「生きる技」である。
1月24日の昼過ぎに自宅を出発し、電車とバスで3時間かけて、夕方頃に瞑想の施設に到着した。
「雪国!?」という位、雪が積もっている。相当寒い。
参加者は男女30人づつ、合計60名ほど。
修業中はもちろん、男女別で完全に隔離される。
外国人も20名ほどいた。
ヨーロッパ各地から来ている白人、台湾人など、バラエティに富んでいた。
運営スタッフは、全員が瞑想経験者のボランティア。
最初に、スタッフリーダーの方から大まかな説明を受ける。
修行をするにあたって、たくさんの戒律(ルール)があって、
・いかなる生き物も殺さない
・いかなる性行為も行わない
・嘘をついてはいけない
・酒や煙草、薬を摂取してはいけない
・誰とも喋ってはいけない(「聖なる沈黙」と呼ばれる)
・読み書きをしてはいけない
・宗教装具を持ち込んではいけない
・スマホやパソコンなどを持ち込んではいけない
・修行期間中は施設から外に出てはいけない
・自分の行為が誰かの邪魔や迷惑にならぬよう、最新の注意を払わなければいけない
など、多くの決まりごとがある。
それらは、すべて「自己の内面」と向き合うことに集中する為である。
1日のタイムスケジュールは次の通り。
4:00~ 4:30:起床
4:30〜 6:30:瞑想
6:30~ 8:00:朝食と休憩
8:00~ 9:00:グループ瞑想
9:00~11:00:瞑想
11:00~13:00:昼食と休憩
13:00~14:30:瞑想
14:30~15:30:グループ瞑想
15:30~17:00:瞑想
17:00~18:00:ティータイムと休憩
18:00~19:00:グループ瞑想
19:00~20:30:テープによる講話(ブッダのありがたいお話)
20:30~21:00:グループ瞑想
21:00~21:30:質問の時間
21:30〜 :就寝
1日に11時間ほどの瞑想を行う。
つまり食事とシャワー、トイレ、睡眠以外は、
全て瞑想をして過ごす10日間。
今日は0日目ということで、本格的な修行は明日からである。
まだ、参加者同士で話をすることが許されている。
まずは、荷物を寝室に運んだ。
8人部屋である。そして暖房がない・・・。
それぞれどこから来たのか等、軽い自己紹介や雑談をした後、
食堂に移動して、質素なお蕎麦をいただいた。
美味しくない(笑)
ちなみに、食事は肉と魚はなし。
野菜と豆とキノコ類だけの、薄味の食事である。
朝食と昼食、夕方のティータイムのみ。
ティータイムはお茶、牛乳、豆乳、フルーツを食べることができる。
ただし、2回目以降の参加者(「古い生徒」と呼ばれる)は、お茶のみを許可される。
「正午以降、食べ物を摂らない」というルール(戒律)がある為である。
食事の後、時刻を知らせる鐘が鳴り、
瞑想ホールに参加者全員で集まる。
一人一人に青色の「瞑想用マット」が用意され、
その上にあぐらをかいて座る。
さあ、長い修行の第1歩目が始まる。
続く