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高貴なる者の義務「ノブレスオブリージュの精神」とは?

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【高貴なる者に伴う義務】ノブレス・オブリージュについて考える
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「仕事で結果を出すスキル」「無敵の人間関係を創る技術」「ストレスリーのマインドセット」「自分の能力を発揮する技術」を教える専門家。「職場性ストレス」の第一人者。自身も元国営企業に17年間在籍。派閥や忖度が横行する弱肉強食の世界で、異例の若さで管理職に昇進。300人以上の部下をマネジメントし、あらゆる「仕事のトラブル」「人間関係の問題」を解決してきた経験を持つ。活動開始から5年間で様々な業種の会社員/管理職、起業家、経営者、コーチ/カウンセラーなど約500名をコーチング、1500人以上にサポートを行う。コーチングの世界的権威から学んだメソッドと、自身の壮絶な人生経験に裏打ちされたコーチング技術は、社会人が抱える悩みや問題を解消し「現実の成功/内面の成長」を掴む技術として定評がある。
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あなたは、

「ノブレス・オブリージュ(noblesse oblige)」という言葉をご存知だろうか?

現代社会では途絶えつつある、その崇高な理念についてお伝えしていこう。

 

ノブレスオブリージュの意味

フランス語の「Noblesse(貴族)」と「Obliger(義務を負わせる)」が語源であり、

「高貴なる者に伴う義務」という意味で使われる。

一般的に「権力」「社会的地位」「財産」を保有する人間には、

「社会的な責任」が伴うことを指す。

元々は、貴族が果たすべき社会的な義務について指す言葉であり、

特に欧米キリスト教社会では、この概念が根付いているようだ。

 

富裕層と言われる人達は、

「多額の納税」はもちろん、積極的に「ドネーション(寄付)」を行う。

「高貴なる者に伴う義務」は、古くから続く伝統文化として浸透している。

「ノブレス・オブリージュ」は、欧米では当然の義務とされてきた。

組織のリーダーであっても、

この責任を果たさなければ、社会的に認められないという風潮さえあるという。

 

ノブレス・オブリージュの精神

ノブレス・オブリージュの精神とは、

「財産、権力、社会的地位というものは、

自分自身の能力ではなく、社会から、祖先から与えられたものであるから、

自己を犠牲にしてでも果たすべき社会的義務がある」という考えである。

 

昔のイギリスの貴族や王族の子弟たちは、戦争が始まると志願して前線に参加し、

結果、多くの戦死者を出している。

こういったエピソードに象徴される、

  • 主体的な自己犠牲の精神
  • 崇高な献身性
  • 大切なものを守るために、我が身を投げ出すことも厭わない覚悟

それが「ノブレス・オブリージュの精神」である。

優れたリーダーに必要なものは、

「実力」と「人間性」

「自分への厳しさ」と「他者への寛容さ」である。

「人間性の伴わない実力者」を想像してみてほしい。

そういった人間は、往々にして傲慢になり、暴力的になっていく。

 

日本のノブレスオブリージュ「 武士道」

日本では、新渡戸稲造が同様のことを『武士道』の中で説いている。

支配階級である「武士」には、

「文武両道の鍛錬を欠かさず、自分の命をもって責任をとる」という社会的な義務があった。

自分自身の心を律し、恥じるような行いをせず、弱者に対して「慈悲の心」をもって接する。

江戸時代以降の「武士道精神」においても、

根底にあるのは「ノブレス・オブリージュ」である。

 

現代の日本社会では、

「武士道」という文化がほぼ消滅してしまった。

 

戦後、アメリカ(GHQ)から持ち込まれた洗脳教育により、

日本の精神性、文化は壊滅的な打撃を受けた。

空虚な「資本主義」「利己主義」「競争主義」が蔓延し、

ギスギスした嫌な世の中になってしまった。

 

良い成績を取って良い大学に行き、大企業に就職すれば、

一生の幸せが保証されるという「ウソ」

人生とは、そんなに薄っぺらいものではない。

ここ数年で、ようやく「何か間違っている」と気付く人も出てきている中で、

それでも大多数の人が、植え付けられた「歪んだ価値観」を手放す勇気を持たないまま生きている。

 

このブログを読んでくださっているあなたは、

  • 向上心を持って自分を成長させたい
  • 自分の能力を高め目標を達成したい
  • 自分の力で人生を切り拓いていきたい

そういった「志」をお持ちかもしれない。

そのために知っていただきたいのは、

あなたが高みに上がれば上がるほど

「ノブレス・オブリージュの精神」が重要になってくるということ。

 

「強者には、弱者を助ける義務がある」のだ。

なぜか?

強くなれたのは、そこに到るまでに多くの人間の助けがあったから。

恵まれた環境に身を置くことができたから。

人間が独りで強くなったり、成功することはできないのだ。

 

今の日本にこそ「ノブレス・オブリージュの精神」が必要

「権力」「社会的地位」「財産」は、時に人を狂わせる。

心の弱い人間がそれらを持つと、自分が「偉くなった」と勘違いしてしまう。

会社においても、役職が高くなればなるほど、

その人の「ノブレス・オブリージュの精神」が試される。

今の日本にはそれがない。特にサラリーマン社会は荒んでしまっている。

リーダーが責任を負えない組織に、未来はない。

今の日本社会には、

「ノブレス・オブリージュの精神を備えたリーダー」が必要である。

自己研鑽によって得た力を、人の役に立てる心。

世の役に立つ、人の役に立つという意識を持ったリーダーが。

 

ちなみに私は、今このブログを読んでいる「あなた」にお伝えしている。

リーダーと聞いて、他人ごとだと思われただろうか?

あなたは「あなたの人生におけるリーダーになること」が求められている。

綺麗事は言うが、

その実「自分の利己心」だけで動いている人間を見るのは、

もう飽きたはずである。

 

「大きなこと」だけではない。

あなたは、あなたの「仕事」「大切な人達」に対して、真摯に向き合っていけばいい。

それぞれが自分の役割を果たせばいい。

そして、管理職や起業家など、組織をマネジメントする立場の方は、

特に「ノブレス・オブリージュの精神」を持って、仕事に取り組んでいこう。

 

「自分だけのため」には限界がある。

「人のため」に動くことが、あなたの幸せに繋がるだろう。

あなたは選ぶことができる。

「高貴なる者としての生き方」を。

 

 

 

 

明日は明日の風が吹く。

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「仕事で結果を出すスキル」「無敵の人間関係を創る技術」「ストレスリーのマインドセット」「自分の能力を発揮する技術」を教える専門家。「職場性ストレス」の第一人者。自身も元国営企業に17年間在籍。派閥や忖度が横行する弱肉強食の世界で、異例の若さで管理職に昇進。300人以上の部下をマネジメントし、あらゆる「仕事のトラブル」「人間関係の問題」を解決してきた経験を持つ。活動開始から5年間で様々な業種の会社員/管理職、起業家、経営者、コーチ/カウンセラーなど約500名をコーチング、1500人以上にサポートを行う。コーチングの世界的権威から学んだメソッドと、自身の壮絶な人生経験に裏打ちされたコーチング技術は、社会人が抱える悩みや問題を解消し「現実の成功/内面の成長」を掴む技術として定評がある。
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