【仕事術】優先順位を明確化する
17年間、ネガティブな問題が山積した会社で「仕事」と向き合い、
「結果」を出すために試行錯誤し続けてきた経験。
数百人規模の職場で管理職として、
あらゆるタイプの人間を指導・サポートした経験。
そういった経験は、私の中で大きな「リソース(資産)」となっている。
「こうした方がいい」
「こういった意識を持って取り組んだ方がいい」
その「積み重ね」を続けた結果、
様々な「仕事術」と呼べるような、
スキル・ノウハウを構築するに至った。
今後はその中で、
全ての業種に役立つようなものを発表していきたい。
今回は、
「優先順位を明確化する」
である。
これができないと、
「今、何から手をつけて行けばいいのか」
「次に何をやればいいのか」
を判断できずに右往左往してしまうことがある。
優先順位は、
「時間(緊急度)」としての優先順位と、
「重要度」としての優先順位の、
2つの軸に分けられる。
「緊急度」は、順番や緊急性、締め切り、納期、
そういった「この時間までに間に合わなければアウト」
なタスクである。
「重要度」は、それを失敗した時の「深刻度・損失度・リスク」と言い換えることもできる。
「上司に注意される」「顧客からクレームが来る」から、
「周囲からバカにされる」「始末書を書かされる」
「左遷される」「クビが飛ぶ」など、
様々なレベルが存在する。
この2つの軸から、
- 緊急で重要度が高い
- 重要だが緊急ではない
- 緊急だが重要ではない
- 緊急でも重要でもない
の4つに分類することができる。
この「4つの分類」を「時間管理マトリクス」という。
これはスティーブン・R. コヴィー博士の、
「7つの習慣」で紹介された手法である。
しかし私自身は、
いちいち業務を4つに分類して仕事をしている訳ではない。
厳格な時間管理のもと、
作業のスピードと判断力が求められる職種なので、
その時の状況・瞬間でパッと判断している。
昔は慌てることもあったが、
経験を積み、試行錯誤を続けた結果、
どんな状況においても冷静に対処できるようになった。
デスクワークやスケジュール管理などで
「時間管理マトリクス」を活用するといいだろう。
一番大切なのは「時間」と「重要度」の2つの軸を意識すること。
特に「重要度」を意識して作業を行なっている。
スピードは自由自在にコントロールできるスキルを持っているので、
作業において「重要度が高い部分」に集中している。
そこでミスが発生すると、どれだけ深刻な事態を引き起こすかは、
何度も身を持って体験してきたからである。
作業において「最もリスクの高い部分」を発見し、そこに集中できれば、
同じ作業時間で「信頼性の高い確実な結果」を出すことができる。
その積み重ねが「信頼・評価」につながるといえる。
「時間」は極端な話、
「設定された時間に間に合えば、どれだけギリギリでも問題ない」のである。
周囲から「鈍臭い」などと思われても、
それに気を取られて、焦ってミスをしては意味がない。
あなたはのミスは、あなたのミスであり、
誰も肩代わりしてはくれない。
仕事に慣れるまでは「時間より重要度」であると考える。
「仕事が早い」という評価は、
「業務をキッチリ遂行している」という前提の上で成り立つ。
そこを履き違えている人は多い。
仕事がいくら早かろうが、
ミスを連発するようなクオリティでは本末転倒である。
職種によっては、
建前として「全ての作業が重要です」
みたいな指導をするところもあるが、
その価値観だけで育ってしまうと、
いざという時、緊急の事案が発生した時、
うまく判断・対処できない人間になってしまう。
業務において「突発的なアクシデント」は必ず発生する。
そこに直面した時の対応で、あなたの真価が問われる。
そこで何もできずに、周囲に尻拭いされているようでは、
言葉は悪いが、上司からしたら
使えない「役立たず」で終わってしまう。
どんな状況にも冷静に対処できるようになるために、
常日頃から「優先順位を瞬間的に判断して、
次の行動に移る訓練」をして備えておこう。
優先順位を判断するために大切なことは、
自分の「仕事に対する価値観」を持つことである。
あなたの仕事は、何のためにあるのか?
何を以って「結果を出す」なのか?
誰のためにやっているのか?
あなたが顧客の立場なら、どうして欲しいのか?
どうだったら嬉しいのか?
自分の仕事と、真摯に向き合ってみることが大切である。
楽しんで、やっていきましょう。
明日は明日の風が吹く。
考えなさい。
調査し、探究し、問いかけ、
熟考するのです。
ウォルト・ディズニー