「偽物のプライド」に支配されない生き方
今回は「プライド」というものについて。
「仕事にプライドを持ってやっている」
結構なことである。
プライドを持つことで頑張れるのであれば、
幸せになれるのであれば、それは良いことだ。
しかし、今まで私が見てきた人間に関して言えば、
- 「プライド」の使い方を間違えている人
- 「プライド」の意味を履き違えている人
- 「プライド」に支配されている人
こういった人間が、本当に多かった。
そもそも「プライド」という言葉の本来の意味は、
「自尊心、誇り」といったものである。
自分自身を尊敬し、自分という存在を大切にする気持ちであったり、
自分自身を名誉に感じる事である。
しかし昨今、もはや「プライド」という言葉の意味は変質し、
- 思い上がり
- 我儘
- 傲慢
- 威張った態度
- 過剰な自慢
- 尊大な振る舞い
そういったものに成り下がってしまっている。
そんな「偽物のプライド」に固執し、支配されながら生きている人が多い。
相手を負かすためであったり、自分の優越感を誇示するために、
「偽物のプライド」を振りかざす。
「偽物のプライド」に支配されながら、人生を送る。
本末転倒である。
そうやって人間関係を「戦い」「奪い合い」に定義していると、
人生は苦しいものになる。
心が休まることはなく、
権力闘争、派閥争い、面子の張り合いなどの「パワーゲーム」に明け暮れ、
「怒り」「憎しみ」「苦しみ」から逃れられない人生を送ることになる。
異常に「権力」や「肩書き」「他人の評価」「物事の成否」
といった「本来の自分の価値」とは関係のない、
「ステータス」「記号」に執着、固執するようになり、
汚い手を使ってでも、誰かを蹴落としてでも奪い取りに行く。
しかし、そんな人は本当に多い。
ずっとそれで生きてきたから、もう本人の中で変えようがないのだろう。
自分に疑問さえ抱いていないことが大半である。
なぜ、人は「偽物のプライド」に支配されてしまうのか？
そういった人達は、
本当は、自分自身に対する評価が低いのである。
何らかの「力」を借りなければ、
「自分を誇示」しなければ、
不安でたまらなくなるのだ。
だから「プライドを傷付けられること」を異常に怖れるのである。
少しでも「自分の考え」と違うことに触れると、
それを「攻撃」とみなし、過剰に反応する。
潰される前に潰そうとする。
プライドの高い人間に攻撃性の強い人間が多いのは、
こういった理由からである。
「まやかしの自分」
「本当は弱い自分」が暴かれることを怖れている。
相手に何かを言われていちいち気になると言うことは、
「偽物のプライド」しか持っていないということを証明しているだけである。
「私は、本当は自分に自信がありません」と言っているようなものである。
自分を誇るための意味でプライドを持つことができれば、
相手になにを言われようが気にならならなくなるのだから。
誰も攻撃する必要がないのだから。
今まで超一流の成功者や経営者、エグゼクティブの方々とお会いする機会があったが、
「偽物のプライド」を持った人間は、誰一人としていなかった。
「自信」
「謙虚さ」
を感じたし、何より人として魅力的で、
自然体なオーラを発していた。
「本物のプライド」とは、
「自分を肯定し、物事に左右されない深い自信」
「自分の生き方に対する、高潔な誇り」
そういったものである。
他人は一切関係ない、あなただけのものである。
もしあなたが「本物のプライド」を追い求めるのなら、
まず「決断」することだ。
あなたが「私は【自分が理想とする生き方】を選ぶ」と決断し、
思考、実践しながら生きていくと、
自然に身に付いていくだろう。
成功者は、最初から成功者だった訳ではない。
人格者は、最初から人格者だった訳ではない。
自分なりの理想を掲げ、日々実践してきた結果である。
私も、自分の理想を目指している。
明日は明日の風が吹く
