ビジネスメンタルトレーナー

職場の「心理的安全性」を高める3つの方法

WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -
「仕事で結果を出すスキル」「無敵の人間関係を創る技術」「ストレスリーのマインドセット」「自分の能力を発揮する技術」を教える専門家。「職場性ストレス」の第一人者。自身も元国営企業に17年間在籍。派閥や忖度が横行する弱肉強食の世界で、異例の若さで管理職に昇進。300人以上の部下をマネジメントし、あらゆる「仕事のトラブル」「人間関係の問題」を解決してきた経験を持つ。活動開始から5年間で様々な業種の会社員/管理職、起業家、経営者、コーチ/カウンセラーなど約500名をコーチング、1500人以上にサポートを行う。コーチングの世界的権威から学んだメソッドと、自身の壮絶な人生経験に裏打ちされたコーチング技術は、社会人が抱える悩みや問題を解消し「現実の成功/内面の成長」を掴む技術として定評がある。
詳しいプロフィールはこちら

こんばんは。

『あなたを職場性ストレスから開放する』

メンタルトレーナーの木下空です。

 

あなたは、

「職場の雰囲気」「業務の生産性」に大きな影響を与える

「心理的安全性」をご存知だろうか?

  • 職場の雰囲気が悪い
  • 常に殺伐としている
  • ミスをしたら徹底的に叩かれる
  • 言いたいことを言える雰囲気がない
  • ミスが頻発する
  • 伝達ミスがよく起こる
  • 情報の共有がなされていない

こういった職場の状況に悩んでいる方は、

ぜひ知っておいていただきたい。

「心理的安全性」とは?

今まで色んな会社を見る機会があったが、

組織マネジメントが崩壊しているところは、

例外なく「職場の雰囲気・空気感」が殺伐としていた。

報告・連絡・相談の「ホウレンソウ」が機能不全に陥っていた。

 

あなたが会社の「リーダー」「管理職」であれば、

組織において「心理的に安全な場をつくる」

ということの重要性について、意識しておきたい。

 

「心理的安全性」とは、

「人々が気兼ねなく、安心して発言できる雰囲気」を指す。

前向きで、建設的な空気感である。

組織やチームが本来の力を発揮するためには、

「対話・コミュニケーションが円滑に行われていること」が重要な要素となってくる。

部下が「ミス」や「リスク」「危険の芽」を発見した時に、

上司に躊躇いなく報告できる環境が必要である。

しかし、これがなかなか難しい。

そこには、人が抱える「4つのおそれ」がある。

  1. 無知だと思われるおそれ
  2. 無能だと思われるおそれ
  3. ネガティブだと思われるおそれ
  4. 邪魔をする(押し付けがましい)人だと思われるおそれ

自分を「無知で無能な人」に見せないための解決策がある。

無知だと思われないためには、

「質問をしない」

無能だと思われないためには、

「間違いや弱点を認めない」

ネガティブだと思われないためには、

「現状を批判しない」

邪魔(押し付けがましい)だと思われないためには、

「アイデアを出さない」

 

人は、時としてこういった行動に出る。

では、この「おそれ」を振り払える心理的安全性ができたら、

どんなメリットがあるのだろう?

 

「職場の心理的安全性」によって得られるメリット

  • 素直に話せる雰囲気が創られる
  • 思考やヴィジョンが明確になる
  • 建設的で意義のある対立(議論)がなされる
  • 失敗のリスクが低減される
  • イノベーション(革新)が促進される
  • 成功を追求する上での障害が取り除かれる
  • メンバーの責任感が向上する

組織において重要なのは個人の資質ではなく、

「心理的安全性」であると説いている。

心理的安全性がないと、どのような事態を招くのか?

例えば、このような例がある。

例1

ある会社で、部下のAさんが、上司Bさんの「重大なミスの疑い」に気付いた。

これを放置しておくと、致命的な事態を引き起こすかもしれない。

しかし、それがミスであるという確証はない。

ただの思い過ごしかもしれない。

Aさんは、何も言わなかった。

以前、上司Bに仕事について自分が思ったことを進言した時、

高圧的な口調で否定された経験があったからだ。

 

例2

ある清掃会社で、Cさんが「作業用の道具」が紛失しているのを発見した。

上司に報告しようかどうか迷ったが、

Cさんは言わなかった。

以前から道具の設置場所について改善提案を出していたが、

まるで聞き入れられなかったし、

第一発見者として、

上司から呼び出され、取り調べを受けることを知っていたからだ。

下手に首を突っ込んで、自分が関わったのではないかと疑われたり、

トラブルに巻き込まれたくないというわけである。

 

これらのエピソードに共通するのは、

『現場の声が必要とされてない』

という状況である。

頭ごなしにミスを責め立て、あげつらうような職場で、

良かれと思って進言したことを高圧的に否定するような職場で、

誰が「報告」「提案」なんてしたがるだろう?

みんな嫌がるだろうし、

まず「自分を守ること」を優先するだろう。

 

Edmondson教授はスピーチフォーラムのTEDで、こう述べている。 

無知だと思われないために「質問をしない」、無能だと思われないために「間違いや弱点を認めない」、ネガティブだと思われないために「現状を批判しない」、邪魔(押し付けがましい)だと思われないために「アイデアを出さない」、こういったSelf Impression Management(自己印象操作)」と呼ばれる方法は、実際のところ、自分を守るためには有効です。そのため、学校を卒業し、社会で働き出すと人は多かれ少なかれ自己印象操作を行います。ただ、自己印象操作は、人が学ぶ機会を奪い、イノベーションを起こさなくなり、アイデアを出さず、無意識のうちに「よい組織を作り出す」ということよりも「自分の印象を操作」するということに集中するようになる、ということが問題です。

 

では、職場において充分な

「心理的安全性」を得るにはどうすればいいのか?

職場の「心理的安全性」を高める3つの方法

①メンバー間の「信頼関係」を構築する

心理的な安全性がある職場かどうかは、

「率直に思ったことや、懸念・疑問・アイデア・ミスなどを声に出しても大丈夫だ」

という信頼があるかどうかで決定される。

 

仕事において、

結果がどうなるかわからない「不確実なこと」はたくさんあるし、

それをクリアするために「チームとして協力し合うこと」の重要性を明確にし、

職場の全員の考えや声が必要であるという「前提」を形作ること。

そのために、

常にチームメンバー間での「信頼関係の構築」を意識することが大切である。

 

②「人はミスをする生き物である」という認識を持つ

懲罰的な雰囲気が蔓延する職場では、ミスの隠蔽が起こりやすい。

それは会社にとってもマイナスである。

ミスをした人間に対して感情的に、高圧的に叩きのめすのではなく、建設的に向き合う。

ミスをした時に部下から「ミスをしました」という言葉を素直に聞ける雰囲気を作る。

すると、メンバーは安心して声を上げられるようになってくる。

大切なのは「ミスした人間を責めること」ではなく、

「同じようなミスを再発させないこと」である。 

人間なのだから、いつか必ずミスはする。

ならば、最初からミスの発生を想定しておき、

ミスによって起こる実害を最小限に食い止めることに取り組んだ方がいい。

 

③細やかなコミュニケーションをとる

常にチームのメンバーに質問を投げかけ、

充分な意思の疎通、コミュニケーションをとること。

コミュニケーションがないと、充分な意思の疎通ができず、

「すれ違い」や「誤解」「不信感」を生みやすい。

チーム内において「自由な意見」を生み出すためには、

こまやかなコミュニケーションが必須だといえる。

 

 

こういった「当たり前だが大切なこと」を実践し続けることが、

職場の「心理的安全性」を高め、より良いものにしていく。

 

ぜひ、意識して実行してみてほしい。

 

 

 

明日は明日の風が吹く

この記事を書いている人 - WRITER -
「仕事で結果を出すスキル」「無敵の人間関係を創る技術」「ストレスリーのマインドセット」「自分の能力を発揮する技術」を教える専門家。「職場性ストレス」の第一人者。自身も元国営企業に17年間在籍。派閥や忖度が横行する弱肉強食の世界で、異例の若さで管理職に昇進。300人以上の部下をマネジメントし、あらゆる「仕事のトラブル」「人間関係の問題」を解決してきた経験を持つ。活動開始から5年間で様々な業種の会社員/管理職、起業家、経営者、コーチ/カウンセラーなど約500名をコーチング、1500人以上にサポートを行う。コーチングの世界的権威から学んだメソッドと、自身の壮絶な人生経験に裏打ちされたコーチング技術は、社会人が抱える悩みや問題を解消し「現実の成功/内面の成長」を掴む技術として定評がある。
詳しいプロフィールはこちら

コメントや感想はこちら

Copyright© 木下空 公式サイト , 2016 All Rights Reserved.