会社の円滑な運営には、CS(顧客満足)とES(従業員満足)の両輪が不可欠である
サラリーマンはもちろんのこと、ビジネスに携わっていると、
「顧客満足(CS)」という言葉を、時折耳にすることがあるかと思う。
「ビジネスは、顧客の満足度が全て」と、
どこかの会社の社長が雑誌のインタビューで答えているのを目にすることも。
仕事とは、顧客に価値を提供して成立するものなので、
顧客満足を追求しない会社に未来はないといえる。
そこは基本的なことだが、
もう一つ、重要なファクターがある。
「従業員満足(ES)」である。
「顧客満足(CS)」を追求するためには、
プレイヤーである従業員の「やる気・モチベーション」が不可欠である。
従業員が自分自身の仕事に愛着や誇りを持ち、楽しめなければ、
顧客を楽しませる(=満足させる)ことは出来ないというもの。
従業員満足(ES)を向上させるためには「経営者のリーダーシップ」が一番重要であるが、
管理職や中堅リーダーなど「部下を管理・指導する立場の人間」にも、
もちろんそういったリーダーシップが求められる。
自分自身が手本となって、仕事の楽しさ、大切さを伝えていく必要があるし、
仕事に真摯に取り組むことによって、大きな経験が得られ、自己の成長に繋がるという
「建設的なビジョン」を提示することが大切である。
仕事とは「顧客に【価値】を提供すること」である。
管理職や中堅リーダーには、より大きな責任(=価値)が求められる。
大きな価値を提供し、会社に貢献すること。
会社に貢献するとは「会社を良くすること」
「会社を良くすること」は、
「顧客満足(CS)を向上させて業績を伸ばす」だけではなく、
「従業員が働きやすい環境を作り、働きがいやモチベーションを高め、従業員満足(ES)を向上させる」
ことでもある。
従業員満足(ES)と顧客満足(CS)は相関関係にある。
従業員満足(ES)が向上すると、
必然的に顧客満足(CS)も向上する。
しかし、未だに前時代的な、従業員の給与や福利厚生を、
ただの「コスト」としか見なさず、
ひたすらカットすればいいという考えの経営者も存在する。
私自身も、そういった人間をたくさん見てきたが、
その類の人間は、顔を見たらすぐ分かる。
どこか苦悶するような表情に「守銭奴」と書いている(笑)
結局、幸せにはなれないだろう(金さえあれば幸せなんだと言い張るかもしれないが)。
従業員満足(ES)は「会社の総合的な魅力」ともいえる。
誰だって、魅力的な会社で仕事をしたいものだ。
「殺伐とした職場の空気を良くしよう」
それも立派な「従業員満足(ES)」を上げる行動である。
どんな時でも前向きかつ建設的な思考ができ、
周囲にそういったリーダーシップを発揮できる人材は、
「存在そのもの」が「従業員満足(ES)」を向上させるといえる。
どんなに企業体質が腐敗した会社であっても、
自分まで腐らせてはいけない。
たった一人でも、
従業員満足(ES)を向上させられる人間でいたいものだ。
従業員を大切にできない会社に、未来はない。
結局、会社とは「人」なのだから。
明日は明日の風が吹く。