「頼まれごと」との向き合い方
あなたも、会社で仕事や用事などの、
「頼まれごと」をされることがあるかと思う。
あなたは人から何かを頼まれたとき、引き受けますか?
それとも、断りますか?
「自分に出来ることなら引き受けるし、自分に出来ないことなら断る」
という答えが一般的ではないかと思う。
人によっては「頼まれごと」を断ることが苦手だったり、
手が空いている時ならまだしも、自分も忙しいのに他人の仕事を引き受けてしまい、
後で後悔したり、悶々とした気持ちになってしまうこともあるかもしれない。
他人からの「頼まれごと」に、悩んでしまうこともあるかと思う。
こんな言葉がある。
「頼まれごとは、試されごと」
中村文昭
「頼まれごと」と向き合う時、あなたは試されている。
あなたという人間の「人格」「人生観」「生き方」
そして「自分の気持ちに正直でいられるか」
そういったことが、試されている。
「頼まれごと」に対する捉え方、考え方は、人それぞれである。
例えば「引き受ける」という選択にしても、色々ある。
- 「頼まれごと」を「成長のチャンス」と捉え、とにかく引き受ける
「できるかできないか」は、そのあと考えたらいい。
それが自分を成長させていく秘訣である、というもの。
この考え方の良いところは自分が「できるか、できないか」で判断していないので、
自分の意識に刷り込まれた「制限」という思い込みを破壊し、
自分の能力や可能性がどんどん広がっていくところ。
新しい自分の可能性を引き出したい時に有効だといえる。
- 自分の評価を上げるために引き受ける
人から「良い人」「デキる人」と思われたいから引き受ける場合。
あなたの社内の評判も人事評価も、結局は「人」が決めている。
率先して「頼まれごと」を引き受けることで、信用を積み上げ、
上のポジションを目指すことは、建設的な考えだし、悪いことではない。
- 人から嫌われたくないから引き受ける
断ってしまうと、自分の評価が下がることを恐れて引き受けてしまう場合。
自分に自信がないから「行動」で埋め合わせようとする。
相手に、悪い意味で依存されてしまうことのないように注意が必要である。
「頼まれごと」を「引き受けない」という選択にしても、色々ある。
- あえて「引き受けない」という精神的なチャレンジが必要な場合
いつも周りの期待に応えるために、色んなことを引き受け過ぎて疲弊してしまったり、
断る勇気を持たず、他人に流されてしまう人は「ちゃんと断る」という訓練が必要である。
「自分よりも周りを優先しないといけない」「何かの役に立たないと愛されない」
こういった思い込みを乗り越えるためにも、あえて「引き受けない」というチャレンジが必要である。
- 「自分の目標を達成すること」を優先させるべき時の場合
人生には大なり小なり「正念場」がある。
自分のやるべきことに集中して、勝負しなければならない時、
成功を目指して全力で取り組むべきタイミングがある。
そういった時は、自分のやるべきことだけを考えても良いのだ。
あなたの人生なのだから。
- やりたくないから「引き受けない」場合
自分のやりたくないことは、やらなくていい。
自分の直感であったり、なんとなく「嫌だな」と感じたら、
自分の気持ちに正直な選択をしよう。
こういった気持ちを蔑ろにし続けると、
自分のことを大切に思えなくなってくる。
「頼まれごとは試されごと」という言葉は、
人が成長していくうえで「大切なこと」に気付かせてくれる。
あなたに試されているのは
「引き受けること」と「引き受けないこと」
どちらだろうか?
本当にやりたいと思ったら「やります」と伝えたらいい。
本当にやりたくないと思ったら「やりたくないです」と伝えたらいい。
何より大切なことは「自分の気持ちに正直にいられるか」
であるといえる。
ただ個人的には、
「人から何も期待されない人」というのは、砂を噛むような人生なのではないかと思う。
「何かと頼りにされる人」の人生のほうが、どれほど活き活きとしているだろうか。
結局は、あなたが「与えたもの」が、最後には還ってくるのだから。