「良好な人間関係」の土台となる「ラポール」とは?
サラリーマンという仕事は、
結局は「どれだけ良好な人間関係を築けるか」
ということに尽きると言っていい。
極端な話、
あなたが良好な人間関係を築くことができたら、
仕事ができなくても周囲の人達が助けてくれるだろう。
逆に、どれだけ仕事が出来たり優れた実力があったとしても、
良好な人間関係を築くことができなければ、
嫌われて冷遇されることになったり、
孤独な状況に陥ったりすることになるだろう。
「実力」と「評価」は、必ずしも=(イコール)ではない。
仕事の「評価」も、
あなたの「好感度」も、
他人が決める「相対的なもの」である。
もちろん、誰かに嫌われることが悪い訳ではない。
人それぞれの「都合」や「思惑」があって決めていることだし、
他人の評価を意識し過ぎて「自分らしさ」を失ってしまっては、
人生を楽しめないし、本末転倒である。
「評価の奴隷」にならないように、気を付けていきたい。
自分で自分のことを信じられるのなら、尊敬できるのなら、
極論、他人にどう思われようと構わないのだ。
そういったことを踏まえたうえで、
「人間関係と向き合うこと」が大切であるといえる。
そして、良好な人間関係を築くために、
「コミュニケーションスキル」を学んでおくことは、
賢明且つ有意義な選択である。
「良好な人間関係」の土台となるもの。
それは「ラポール」である。
ラポール(rapport) とは臨床心理学用語だが、一般的にも広く知られている言葉である。
ラポールとは、フランス語で「橋をかける」という意味で、
「親密な関係」「信頼関係」といったことを意味する。
相手と自分との間に「心の橋」が架かっている状態であり、
心が通じ合い、お互いを信頼し、受け入れている状態を意味する。
相手とラポールを築くことができれば、
安心してお互いの心情を交流させることができ、
何でもオープン且つ自由に話せるようになるし、
お互いに影響し合うことができる。
あなたが「初対面の人」や「苦手な人」と
ラポールを築く能力を持つことができたら、それは大きな「武器」となる。
ラポールは、誰でも練習を重ねれば向上させることのできる能力である。
想像してみてほしい。
あなたが「幼馴染み」や「親友」「恋人」「気の合う友人」と向き合っている時、
相手と打ち解けた状態にいる時、
一緒にいて楽しいと思う時、
相手のことを信頼している時、
2人の間にはラポールが形成されている。
お互いの「立場」や「理屈」がどうこうではなく、
「何となく気が合う」という感覚に近い。
もちろん、相手もあなたと同じように感じている必要がある。
ラポールが築けているということは、良好な関係にあるということ。
仕事、プライベートどちらの場合でも、
他人とストレスなく過ごしたいと思うのなら、
「良好な人間関係」を築きたいのであれば、
ラポールを築くことが重要になってくる。
次回からは、相手とラポールを築くための、
いくつかの強力な「コミュニケーションスキル」をお伝えしていこう。