【体験することの大切さ】消えゆく築地市場と「場の情報」について考察する
私は大阪在住の関西人だが、
東京でも、毎月出張でコーチングセッションを行なっている。
そんな「大阪〜東京往復生活」を送るようになって半年。
(2022年6月追記:気付いたら、今年でもう5年経ったよ……笑)
まったく観光する時間もないどころか、
食事も通りがかった店でサッと済ませる場合が大半であった。
ちょっと色々と哀しくなってきたので、
今回は、一計を案じることにした。
汐留のホテルに泊まり、
帰りに早めにチェックアウトして、すぐ近所にある「築地市場」に行く計画を立てた。
現在の築地市場は、来年辺りには移転してしまうだろうし、
築地市場ならではの「新鮮なネタの寿司」や、
「きつねや」のホルモン煮込みなどを食べてみたかった。
何より、
「消えゆく昭和の面影」を色濃く残した、
築地市場の「場の情報」を体感してみたかった。
汐留のホテルから、徒歩20分ほどで到着。
1947年(昭和22年)創業の老舗「きつねや」で、
名物のホルモン煮込みを食べる。
大きな鍋で煮られたホルモン煮込みは、創業以来タレが継ぎ足されている。
長い歴史を感じさせる、深い味わい。
次に、お寿司をつまみに老舗の寿司屋へ。
「新鮮なネタ」と、寿司職人の「細やかな仕事」が合わさった、
芸術作品のような寿司をいただく。
築地市場ならではの「美味しいもの」を堪能しつつ、
築地市場の「場の情報」を感じ、
失われつつある「昭和の面影」に想いを馳せる。
「場の情報」とは、
「雰囲気」「風情」「趣」「歴史」「背景」などと表現することもできる。
その場所でしか体感できない「非言語の情報」である。
例えば、
出雲大社や伏見稲荷にお参りしたことはあるだろうか?
うまく言葉で説明出来なくても「空気感が違う」と感じるはずだ。
本を読んだり、ネットを使って得られるものは「知識」である。
それはそれで重要なものだが、
知識は知識であり、それ以上でも以下でもない。
そして、本やネットからは「場の情報」は得られない。
「場の情報」にこそ、物事の「本質」と呼べるものが包摂されている
「ローマの古代史」や「ローマ神話」について知りたいと思った時、
古代ローマ神殿に足を運ばなければ「本質」を体感できない。
「相撲」という国技について造詣を深めたければ、
両国国技館に足を運び、相撲を観ること。
その場所がなくなったら「場の情報」も消滅する。
そういった、たくさんの「失われてしまった情報」について、
想いを馳せることがある。
1度きりの人生に「深み」を出そうと思ったら、
出来るだけたくさんの「(非言語の)情報」に触れるために、
色々なことにチャレンジしたり、
色々な場所に足を運んだり、
色んな人に会うことが大切だといえる。
コーチング的な視点でいうと、
私達は、自分で「体感した」もしくは「確信した」ことの「情報場」に、
いつでもアクセスし、臨場感を持ってイメージすることができる。
私は築地市場に足を運び「場の情報」を体感した。
これからは、いつでも、その「情報場」にアクセスすることが出来る。
さらに、いまだ体感していない「ゴール(目標)」についても、
それまでの「経験の蓄積」や「知識の体系」を踏み台にして、
臨場感を高めていくことができる。
臨場感を高めていくと、ゴールが「当たり前に達成可能な現実」として認識出来るようになる。
コーチは、クライアントと一緒に「アファメーション」や、
「ヴィジュアライゼーション」などのスキルを使い、
効果的に臨場感を高めていく。
自分が望む「ゴール」を達成する為に、
「コーチング」は、最も効果的なスキルである。
明日は明日の風が吹く。