「共感覚」を仕事に活かして創造性を発揮するには
今回のテーマは、
「共感覚」について。
共感覚を活かす
ヤクザの幹部だった父親。
特技「根性焼き」の母親。
その両親から生まれた私は、
不思議とシャイで創造的な感性を持った子供だった。
幼稚園児の頃から、図画工作に大きな興味やこだわりを示し、
クリエイティブな「モノづくり」に没頭していた。
友達の家にピアノがあると、
弾けもしないのに何時間もデタラメに弾いたりするような子供だった。
興味がなくなると突然辞めてしまうのだが、
「塾」「そろばん」「スイミングスクール」「少林寺拳法」などを習っていた。
スイミングスクールだけは、1年ほど続けていた気がする。
おかげで、水泳は今でも得意である。
小学2年生の時には、私が描いた絵が大阪市の絵画コンクールで入選し、表彰状を貰った。
しかし、描いた絵が大阪市の所蔵となった為「賞状とか要らないから絵を返して欲しい」と、
かなり不満だった記憶がある。
高校生の頃にはクラシックギターの先生に師事し、
半年間ほど、ほぼ毎日通って4時間ほど練習した。
不登校になった時期も、クラシックギターは「精神的な限界」になるまでは続けていた。
60年代の英国のロック、ポップ、アシッドフォークの作品を何百枚も愛聴し、
当時の「時代性」を感じたり、
作曲者の「感性」「哲学」「色彩」などが意識の中に浮かんできた。
こういった経験によって培ってきた「創造性」「感性」が、
まさかコーチングに役立つとは思っていなかった。
共感覚を仕事に活かす
私のコーチングは、
世間一般で云われているような「コミュニケーションスキル」ではない。
そもそも、「本物のコーチング」はそのようなものではない。
「コーチングの元祖」ルー・タイスが40年の歳月をかけて完成させたコーチングは、
クライアントが理想とする方向へ、潜在意識からの「マインドの書き換え」を促し、
「理想のゴール」を達成する為の「マインドの使い方」
つまり「人生を切り拓く力」を身に付けていくことである。
コーチングセッション時、コーチはクライアントに「言語」「非言語」の両面から、
様々な働きかけを行ったり、クライアントの内面からの気付きを促していく。
私はその際に、
音楽を聴くようにクライアントの「非言語の表現」を感じてみたり、
絵を描くようにクライアントのマインドに「非言語の働きかけ」を行ったり、
これまでの経験から培った「感性」を、コーチングに使う。
これは「共感覚」を使ったアプローチである。
共感覚(きょうかんかく、シナスタジア、synesthesia)は、ある刺激に対して通常の感覚だけでなく異なる種類の感覚をも生じさせる一部の人にみられる特殊な知覚現象をいう。 例えば、共感覚を持つ人には文字に色を感じたり、音に色を感じたり、形に味を感じたりする。
(Wikipediaより)
例えば、
宮沢賢治(詩人、童話作家)は、音楽を聴くと「その情景」が見えたそうだ。
ベートーベンの「皇帝」を聴いて「悪魔が槍を持って踊り出して来る」と語っている。
これは、私にもわかる。
音楽を聴いて情景や色が浮かぶことが、特に中学〜高校時代に頻繁にあったからだ。
共感覚はトレーニングできる
例えば、
プロ野球選手を目指している高校生がいたとしよう。
しかし、一生懸命に練習したけれど、甲子園に行くことも、
プロになることも叶わなかった。
その経験を「挫折」「失敗」と決め付けたり、
「一生懸命にやってきたことが無駄になった」と落ち込んだり、
「何をやっても報われないんだ」と、挑戦そのものを諦めて生きる。
野球に限らず、そういった状況に陥る人が、世の中にどれほどいるだろう。
あまりにも、もったいない。
そういった考えを持っている人は、今すぐに認識を改めた方がいい。
何かの経験によって培った「感覚」「感性」は、
全く畑の違う「新しいチャレンジ」にも活かせるからである。
あなたが、何かに打ち込んだ経験は、別の「新しいチャレンジ」に活かせるのだ。
「絵を描くように、曲を創る」
「ダンスするように小説を書く」
「野球をするように営業をする」
「将棋を指すように交渉する」
「絵本を読むように相手の心を感じる」
こういった共感覚を使ったアプローチの中から、
大きなイノベーション(革新)が起こる事も多い。
「結果」も大切だが、
その経験によって培った、あなただけの「感覚」「感性」こそが、
あなたの人生において、最も価値ある「資産」なのだ。
必然的に、「失敗」など存在しない。
たった1度の人生、「やったもん勝ち」である。
やりたいことをどんどんやって、
自分を磨き上げていきましょう。
明日は明日の風が吹く。