人前で話す時に緊張しない4つの方法【プレゼン・スピーチにも】
木下空です。
今日はテレビで
M-1グランプリを観ていました。
いやぁ、
あの場の空気感
エゲツないですね。。
「人生かけてる人たち」の
ぶつかり合い。
もし、
「あの場に立って漫才しろ」と言われたら?
あの空気感の中で、
パフォーマンスを発揮できるだろうか?
声が震えて、
頭が真っ白になって、
何も話せないかもしれない。
まぁ、世の中の
大半の人は芸人ではないから、
そんな心配をする必要はないかもですが、
ただ、会社員、起業家の方も
人前に立ってプレゼンしたり、
大勢の前でスピーチする機会はあるはず。
そんな時、
やっぱり緊張しますよね。
今の世の中、
「緊張しない方法」とかネットで調べたら
いくらでも出てくるんですが、
「それで緊張しなくなったら苦労しないよ」
みたいなものばかりだと思っていて。
今回は、私自身が
「あがり症」「過緊張の癖」を克服した体験から身に付けた
「人前で話す時に緊張しない5つの方法」をお伝えしていきます。
人前で話す時に緊張する原因
そもそも、
人はなぜ緊張するのか?
その原因は、
生物としての「生存本能」なんです。
脳が「今、危機的な状況だ」と判断した時、
自分の身を守ろうとする。
その反応として出るのが「緊張」である、と。
- 身体の筋肉が収縮し、強張る
- 呼吸が浅く、早くなる
- 心拍数が上がる(動悸がする)
身体が、
このような「戦闘体制」
もしくは「逃走モード」に入る。
筋肉が強張ったり心拍数が上がるのは、
自分の身体能力を発揮するため。
呼吸が速くなるのは、脳に酸素を送って
思考能力を発揮するため。
つまり、
「緊張」とは本来、
自分のフォーマンスを
発揮するために起こること。
ただ、あまりにも緊張し過ぎてしまう、
いわゆる「過緊張」の状態に陥ると、
頭が真っ白になって思考停止してしまったり、
パニックに陥ってしまったり、
声が出なくなったり、
身体が震えて
動かなくなったりしてしまう。
結果、
自分の能力を発揮することができない。
私の話で言うと、、
高校の時に不登校になったことがあるんですが、
その時に「パニック障害」というものになりました。
いわゆる、
「過緊張になってしまう癖」です。
授業を受けているだけで、パニックに陥る。
同時期に、クラッシックギターの発表会があったんですが、
手が震えて、一音しか弾けずに終わりました。
会社員になってから、
幾分マシにはなったものの
「過緊張の癖」は取れなくて、
人前で喋る時、頭が真っ白になって
挙動不審になってしまうことが多かった。
ただ、今では
たとえば宴会の余興で、
ちあきなおみの
モノマネを熱唱して爆笑をとったりとか、
とあるプレゼン大会にその場のノリで出て、
全部アドリブで話して「感動しました!」と言ってもらえたりとか、
友人の結婚式に友人代表として、
全員の心に響くスピーチをしたりとか。
なぜ、そこまで変化したのか?
今からお伝えするステップを踏んだからです。
「人前で話す時に緊張しない5つの方法」をお伝えします。
大勢の人前で話す時に緊張しない4つの方法
①緊張を受け入れる
まずは、
「緊張=ダメ」という認識を見直しましょう。
緊張は、むしろしていい。
避けるべきは「過緊張」なんです。
「緊張してはいけない」
「緊張しちゃダメだ」と思うから、
むしろ過緊張の方向に行ってしまう。
人間の脳は、
「否定形の言葉」がわからない。
たとえば、
「ピンク色のキリンをイメージしないでください」って
言っても、必ずイメージしてしまう。
つまり、
「緊張してはいけない」は、緊張する。
だから、まずは
緊張というものに対する
「嫌悪感」「拒否感」をなくすことが大切です。
緊張してもいい。
前述した通り、
「緊張」とは自分のフォーマンスを
発揮するために起こることだから。
それを踏まえた上で、
緊張してもいいし、緊張しなくてもいい。
どっちでもいい。
常に、その「真ん中」に
い続けるという意識が大切です。
「緊張してはいけない」
「リラックスしなきゃダメだ」だと、
1つの選択しか許されないから、プレッシャーになるわけで。
常に、
「どっちでもいいマインド」を意識していきましょう。
②自分の「過緊張の順番・パターン」を把握する
「頭が真っ白になる」という過緊張の癖がある人は、
自分の「過緊張が起こるパターン」を把握することが大切です。
「ダム」に例えてみると、
緊張は、
「ダムに適度に水が溜まっている状態」
ダムとしての機能が果たせているし、
コントロールできている。
過緊張は、
「ダムが決壊している状態」
破綻している。
ダダ漏れである。
この
「まだ何とかなる状態(緊張)」と
「もうどうにもならない状態(過緊張)」の
ボーダーライン、なんとなく
感覚としてわかるんじゃないでしょうか?
ボーダーラインを超えた瞬間、
一気に過緊張の方向に押し流される。
この、過緊張のボーダーラインを超える時、
「自分がどんなパターンでそうなるのか」を
分析、把握しておきましょう。
- どんな状況で起こる?
- どこに意識が向いている?
- 何を考えている?
- 何を感じている?
- どんな言葉を使っている?
- 何を見ている?
- どんな身体の使い方をしている?
- 過緊張に至るまで、いくつ段階がある?
思いつくことを、全部紙に書いて
整理してみましょう。
私の場合で言うと、
- 5人以上の人前に立った時(マンツーマンだと過緊張にならなかった)
- 屋内、特に会議室(なぜか外だと、あまり緊張しない)
- 全員が自分に注目している時
- 静かな状況(静寂が怖かった)
- 最初は頑張って冷静に話そうとするけど、徐々に焦ってくる
- 自分が「どう見られているか(笑われたくない)」で頭がいっぱいになる
- 過去の「過緊張で失敗した時」の感情、恐怖心が湧いてくる
- 身体が自動的に強張っていくor震えていく
- 「ああ、もうダメだ」頭が真っ白になって思考停止する
自分だけの
「固有の順番・パターン」があるわけです。
そして、
この「順番・パターン」を
知っているだけで改善します。
「順番・パターン」がわからなかったら、
次に、一体何がおこるかわからない。
未知の状況、未知の出来事に流されていく。
それ自体が恐怖なんです。
登山している時に、
「今、自分がどこにいるかわからない」
「今、自分は2合目のこのルートにいる」では、
全然、心持ちが変わってくるのと同じで。
緊張というものは、
「客観的に自分を見られている時」には起こりくい。
緊張度合いが
高まってしまいそうな時にも、
「今、自分はこの状態にいる」
「今、自分はこの段階にいる」と
冷静に、俯瞰で見ることができたら、
「緊張に呑まれる」ということがなくなってきます。
③練習で「感覚」を掴む
次に、
本番で過緊張にならないために、
自分らしく自己表現できるようになるために
練習をしていきましょう。
コツとしては、
頭で覚えるんじゃなくて、
「身体で覚える」
「感覚を掴む」ことが大切です。
人前でうまく話せる人って、
練習して「感覚」を掴んだわけです。
過緊張する人って
「結果に執われ過ぎている」とも言えます。
「成功か失敗か」
「0か100か」のような極端な判断基準。
そして、結果に執われ過ぎると
練習すらしなくなります。
結果、ろくに練習せず、
「ほぼぶっつけ本番でやって大失敗する」みたいな。
本来、練習というものは、
「失敗という経験を積むこと」なんです。
私がやった練習は、
まず「ただ、人前に立つこと」でした。
何も喋らない。
ただ、静かな状況で人前に立つ。
注目を浴びることに慣れる。
「人前に立っても別に大丈夫なんだな」
「別に恐れる必要はないんだな」
という「感覚」を
身体に覚えさせることが大切なんです。
人は、不安になると緊張する。
そして、
「不安」の対義語は「安心」です。
私たちは、
安心を感じている時、緊張していない。
そして、それは
アタマで考えることではなく、
感じること。
練習をスタートした時、
ただ人前に立っているのにいるだけなのに、
身体が強張り、呼吸が浅くなっていました。
そこに気付いたので、まず、深呼吸をした。
身体の感覚に意識を向けながら、適度に脱力していく。
表情が深刻になっていたので、穏やかな表情を意識した。
そして、
周りにいる人たちの表情を
落ち着いてゆっくりと見てみる。
皆、否定的な目で私を見ていない。
むしろ優しい。
「大丈夫。」
しみじみと、その感覚を感じる。
緊張していてもいい。
緊張をゼロにしようとするのではなく、
緊張に慣れること。
そこをゴールとして
意識しながら練習する。
そういった練習の場を
持つことが難しい場合は、
「スマホで自分の動画を撮ってみる」のもお勧めです。
これ、最初は
結構緊張するんですよ。
何かの本を音読するとか、
そういった動画を撮ってみてください。
ちなみに、
私は自分のYouTubeチャンネルを運営しているんですが、
最初にスタートした時、やはり緊張しました。
「カメラを向けられた状態で喋る」という経験がなかったから。
そこで、最初に決めたことは
「まずは15本撮ろう」でした。
15本撮った頃には、おそらく慣れている。
初心者から「ひとまず一人前」にはなっているはず。
今では、動画を撮る時に
全く緊張しなくなりました。
「場慣れ」したからです。
④「成功体験」で自己評価を書き換える
練習で場慣れしていったら、
感覚を掴んできたら、
いよいよ本番です。
ただ、
「本番で全てが決まる」という認識だと、
ハードルが上がってしまうのでやめましょう。
そうではなく、
「練習して身体で覚えたこと」の
結果が出るだけです。
そして、本番で
ベストを尽くした後は、
丁寧に振り返ってみましょう。
「ここはできた」
「ここまでは上手くいった」
「ここは少し、つまづいた」
やったことで
「得たこと」
「気づいたこと」は、
ものすごく大切です。
レベルアップの糧になりますから。
そして、
本番に臨んだ時点で、
それは「成功体験」です。
あなたは、やった。
勇気を出して、チャレンジしたんです。
そして、
結果に対して60点以上だと思えたら、
それはもう「大成功体験」です。
そして、
ここから大切なことは、
そういった
成功体験を積み重ねていくこと。
「自信」にして積み上げていくこと。
本番に慣れていくと、
そもそも、
本番というものにハードルがなくなっていきます。
私のように、アドリブでプレゼン大会に出たりとかも、
普通にできるようになっていく。
本番っていうと構えてしまいがちですが、
本番に慣れてくると、
わりと気楽に話せるようになるんですよね。
自然体でいつも通りの自分でいられる。
「笑っていいとも」の時の
タモリさんのように。
多少の内容のミスや、言い間違いを、
そこまで人は気にしていなんだな、
気楽になっていいんだなと、わかってくる。
何なら、人前に立って
注目を浴びることに楽しみを感じたり、
適度な緊張感が心地良くなってくる。
そうなってくると、
自己認識が
「私はフツーに人前で話せる」になっている。
気が付いたら、全部解決していますよ。
補足編:身体を緩める
その他、
「やっておいた方がいいこと」として、
「緊張しやすい身体」を緩めていくと良いです。
過緊張癖のある人は、
慢性的に身体が緊張して強張っている。
肩こり、首こり、慢性頭痛、腰痛など、
身体がガッチガチになっている。
「リラックスって、何だっけ?」みたいな。
ちなみに、
私が過緊張の癖に悩んでいた時期に、
温泉に行ったことがあります。
温泉に入ったら、気持ちよくて
「あぁ〜」とか言いながら
自動的にリラックスするじゃないですか?
私はその時、
温泉に浸かりながら緊張していました。
「もう、どうすんねん、これ…」
途方に暮れた記憶が懐かしい。
このように、
常に身体が無意識レベルで緊張していると、
「身体の状態に引っ張られる」ということが起こりやすくなる。
対処法としては、
・ソフトな整体を受ける
頭蓋仙骨療法(頭の緊張を解消する整体)
鍼灸治療、ミオンパシー(筋肉の緊張状態をリセットする整体)
などが、個人的に効果が大きかった。
・瞑想をする
ボーッと、寝転がりながらでOK。
身体に丁寧に意識を向けてみると、
色んな箇所が無意識に緊張していることに気づく。
そこを意識して力を抜いていきましょう。
・塩化マグネシウムを入れたお風呂にゆっくり浸かる
筋肉の緊張を緩和する、血流を良くする効果がある
(これが安くてお勧め)
もちろん、
健康にも良いので、
日頃から身体のケアをしていくことがお勧めです。
緊張してもいい。チャレンジしよう
最後にもう一度。
別に、
緊張してもいいんです。
緊張してもいいし、しなくてもいい。
どっちでもいい。
ただ、やりたいことは
勇気を持ってやった方がいい。
自分がやると決めたことは、
ベストを尽くした方がいい。
あなたのチャレンジを
応援しています。
私も、
来年のM1グランプリ出場に向けて、
頑張っていきたいと思います(?)