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他者との「価値観の違い」を解決する為に知っておきたい5つの知識

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「仕事で結果を出すスキル」「無敵の人間関係を創る技術」「ストレスリーのマインドセット」「自分の能力を発揮する技術」を教える専門家。「職場性ストレス」の第一人者。自身も元国営企業に17年間在籍。派閥や忖度が横行する弱肉強食の世界で、異例の若さで管理職に昇進。300人以上の部下をマネジメントし、あらゆる「仕事のトラブル」「人間関係の問題」を解決してきた経験を持つ。活動開始から5年間で様々な業種の会社員/管理職、起業家、経営者、コーチ/カウンセラーなど約500名をコーチング、1500人以上にサポートを行う。コーチングの世界的権威から学んだメソッドと、自身の壮絶な人生経験に裏打ちされたコーチング技術は、社会人が抱える悩みや問題を解消し「現実の成功/内面の成長」を掴む技術として定評がある。
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「価値観の違いで別れた」

「職場の価値観と合わない」

「価値観が違うから話が通じない」

「価値観が違うからついていけない」

「価値観が違うから好きになれない」

 

人間関係の話になると、よく出てくる言葉である。

友人、恋人、家族、職場、あらゆる人間関係において、

多くの人が「価値観の違い」について問題のように扱い、

ネガティブな捉え方をする。

 

そもそも「価値観」とは何なのか?

価値観とは、何に価値があると認めるかに関する考え方のこと

価値(善・悪、好ましいこと・好ましくないこと、といった価値)を判断するときの根底となるものの見方。

ものごとを評価・判断するときに基準とする、何にどういう価値がある(何には価値がない)、という判断。

(Wikipediaより)

 

価値観の役割とは

あなたが五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)を使って得た「全ての情報」は、

あなたの「価値観」というフィルターを通して取捨選択される。

「これは好き」

「これは嫌い」

「これは必要」

「これはいらない」

「これは猫だ」

「これはバナナだ」

「ここは職場だ」

「この人は味方だ」

「こいつは敵だ」

「このブログ面白ーい!」など。

 

価値観は「サングラス」のようなもの

価値観は「サングラス」をイメージするとわかりやすい。

赤色レンズのサングラスをかけると、世界が赤色に見える。

青色レンズのサングラスをかけると、世界が青色に見える。

つまり「あなたが見ている世界」は、

「あなたの価値観」によって創られている。

 

例えば、

「人生」に対する価値観一つ取っても、

「人生は長い」という人がいれば、

「人生は短い」という人もいるだろう。

「人生は戦いだ」と考える人もいるし、

「人生は悲劇だ」とため息をつく人、

「人生は苦労が多いものだ」なんて人もいる。

 

そして、

あなたが感じる「痛み」「味」「暖かさ」「冷たさ」「音」「眩しさ」

といった「感覚」

「喜び」「怒り」「悲しみ」「寂しさ」「愛情」「憎しみ」

といった「感情」

これらは全て「受け取った情報」→「あなたの価値観(フィルター)」によって引き起こされる、

「心の反応パターン」の結果である。

 

「まったく同じ出来事」であっても、

Aさんはポジティブに受け止めるのに対し、

Bさんは悲観的に捉えたりする。

「価値観が違う」からである。

 

つまり、

ネガティブな価値観に支配された人は、

必然的に「苦痛の多い人生」を送ることになる。

 

もし、あなたが会社の人間関係で悩んでいて、

「他人は脅威だ」という価値観を持ってしまったら。

「他人という脅威に怯えながら生きる人生」を過ごすだろう。

 

過去の挫折や失敗によって、

「どうせ努力しても無駄だ」という価値観を持ってしまったら、

「あらゆるチャンス・好機を目の前にしても何も行動せず、現実から目をそらし続ける人生」を過ごすだろう。

実際、そんな人は多い。

 

しかし、本来の価値観の役割は「自分の身の安全を確保する」

「好きなことをやる」為にあるものだと考える。

「安全」や「危険」であったり「好き」か「嫌い」決めるのは、その人の「価値観」である。

価値観のおかげで、危険を回避することもできるし、

好きな人もできるし、好きなものを食べたいと思うし、

好きなことをやりたいとモチベーションも湧いてくる。

価値観によって、その人にとって価値を感じることの「順位」が決まる。

価値観は「好きな物事の優先順位」ともいえる。

 

人の数だけ価値観が存在する

なぜ、こんなにも多様な価値観が存在するのか?

1つ言えるのは「人の数だけ価値観が存在する」ということ。

人は「自分の価値観」に従い、思考し、判断し、行動する。

そして「価値観が大きく違う相手」に対して、

本能的に「不快感」や「敵意」を感じるようになっている。

動物的な「本能」に振り回されないように、そこをまず念頭に置いておきたい。

 

価値観は「違って当たり前」

あなたの目の前に、リンゴがあったとする。

しかし、あなたが「リンゴ」だと判断したそれは、

本当に「リンゴ」だろうか?

 

他の人には「リンゴ・スター」に見えているかもしれない。

リンゴ・スター – Wikipedia

 

今、あなたは「そんなアホな!」と思ったかもしれない。

 

しかし、極端な言い方になるかも知れないが、

自分は「リンゴ」だと思っていても、相手には「リンゴ・スター」に見えていることもあるのだ。

それを「これはリンゴだ!」

「いや、リンゴ・スターだろ!」

ということで、人は対立し、争うのである。

あらゆる人間関係のトラブルの原因は、

「価値観の相違」である。

 

でも、結局目の前にある「それ」は、

「リンゴ」でもあり「リンゴ・スター」でもあるのだ。

元来「意味のないもの」に、それぞれの「価値観」が意味を付けているだけ。

どちらも間違っていると言えるし、

どちらも間違っていないとも言える。

 

何が言いたいかというと、

「あなたが見ている世界」と、

「あの人が見ている世界」は、違うものなのだ。

 

世の中を見渡してみると、

自分と異なる「価値観」に対して、否定したり、拒否反応を示す人が多い。

自分の家族、友人、恋人に対しても「価値観の違い」を認めずに、

否定したり責めたり攻撃したりすることがある。

 

「いや、それは違う!」

「それは間違っている!」

そうやって、相手に「自分の価値観」を押し付けたり、

「説得」したり、酷い場合は「恫喝」したりする。

あなたの職場で、そういった経験はないだろうか。

 

「価値観の違い」によって、イザコザが発生し、

お互いを攻撃し合い、否定し合い、罵り合う。

「戦争」なんて、究極の「価値観の違い」である。

 

しかし、それは結局、

「相手を自分の思い通りにしたい」

「相手をコントロールしたい」

「相手を支配したい」という感情なのだ。

人間が持つ、本能的な欲求である。

 

そして、これは大切なことだが、

あなたの価値観は、成長とともに「変化」してきたはずである。

今のあなたの価値観も、いずれ変わるかもしれない。

「今、否定していること」を、

ふとした経験をキッカケに肯定するようになることもあるだろう。

 

例えば、

「シチューライス」という食べ物をご存知だろうか?

カレーライスのように、白飯の上にホワイトシチューをかけて食べるのである。

白飯にホワイトシチュー。

「ホワイト&ホワイト」な見た目は、最初は衝撃的だった。

人によっては「行儀が悪い!」と言う人もいるだろう。

しかし、よくよく考えてみていただきたい。

何でカレーライスがOKで、シチューライスがNGなのか?

シチューライスが行儀が悪いなら、

カレーライスも同罪なはずである。

 

カレーで思い出したが、

本場のインド人は、カレーを素手で食べる。

本場のインド人に向かって「行儀が悪い」と注意するのだろうか。

本場なのに「カレーはスプーンで食べなさい」と言うのだろうか。

本場のインド人が困惑するところを見てみたい。

 

話が妄想レベルまで脱線したが、

要は『あなたが他人を否定してまで守ろうとしているその「価値観」というものは、

そんな大したもんじゃないよ』ということ。

 

価値観が生まれるキッカケ

今あなたが持っている「価値観」は、

あなたの「過去の経験」によって生まれたものである。

 

価値観は「生まれ持ったもの」ではない。

その人が人生を生きて来た中で、色々な体験をした中で、徐々に形成されてきたものである。

両親や学校から受けた教育、過去の成功体験、失敗体験、嬉しかったこと、

怖かったこと、楽しかったこと、悲しかったこと、寂しかったこと、

あらゆる体験、あらゆる人との関わり・・・

 

特に、子供の頃に「親から受けた教育」によって、多くの価値観が生まれる。

でも本当に、あの時親が言っていたことは正しかったのだろうか?

価値観の出所を探って行くと、案外と「しょうもないこと」が原因だったりする。

さらに、

「子供の頃に野良犬に吠えられたから、犬が怖い」

「以前食中毒を起こしたから、生牡蠣が嫌い」

こういった「たまたま起こったこと」が原因で価値観が創られる場合も多い。

 

そもそも、人間は「価値観の違い」のおかげで、これほどまでに発展してきたのである。

もし、全員が全く同じ価値観だったら、新たな発見は生まれなかったはずだ。

「価値観の違い」を否定するのではなく、

「価値観の違い」を楽しむ。

「刺激」として「学び」として、楽しむ。

 

価値観の違いは「問題」ではない

全く価値観が違うのに、良好な関係性を築いている人は、

世の中にたくさんいる。

それは「価値観が違うのは当たり前」という前提を持ち、

お互いに尊重し合っているから。

相手を「否定」「攻撃」したところで、何も良くならないし、

それは単なる「エゴ」である。

あなたが出会う、全ての人の「価値観」は違うもの。

多くの価値観に触れ、自分の成長に繋げていきたいものだ。

 

価値観を変えると世界が変わる

想像してみよう。

もしあなたが「人生は喜び、感謝に溢れている」という価値観を持ち、

その価値観に従って思考し、判断し、行動し続けたら?

「人生は自分が成功する為の道である」という価値観を持ったとしたら?

 

ここで、

「いや、人間なんてそうそう変わるもんじゃないよ」

「俺は死ぬまでこういう人間だよ」

と思った人は、

「自分は変わらない」という価値観を持っているだけのことである。

もしあなたが現状に不満を抱えているのなら、

まずは「自分は変われる」

という価値観を持つことが大切だと言える。

 

自分が変わる=世界が変わる

あなたは、あなたが生きる世界、見える景色を、

変えることができる。

 

「価値観」というツールによって。

 

もし、今あなたが「過去の辛い記憶」によって、

他人や人生に対して「ネガティブな価値観」を持ってしまい、

それによって苦しみ続けているのなら。

その苦しみの元凶となっている「価値観」を変えてしまえばいい。

「価値観」の正体を理解し、その支配から脱却し、

自分の望む「理想の価値観」をデザインする。

そうすることで、あなたの生きる世界は変わる。

 

あなたの世界は、

あなたが自由に創ることができるのだ。

 

あなたは、自由に「自分という存在」をデザインしていいのだ。

「いつかの未来」ではなく、今すぐに。

 

 

 

明日は明日の風が吹く。


※このブログ記事は、
『2016/09/16/価値観を変えると、世界が変わる。』
『2017/01/13/【自分デザイン】「世界は自分で創るもの」である』
『2016/12/30/「価値観の違い」は、問題ではない』をまとめ、加筆修正したものです。

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