陰キャ専門ビジネスコーチ

17年間いた会社を退職し、1ヶ月経って「感じたこと」

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「仕事で結果を出すスキル」「無敵の人間関係を創る技術」「ストレスリーのマインドセット」「自分の能力を発揮する技術」を教える専門家。「職場性ストレス」の第一人者。自身も元国営企業に17年間在籍。派閥や忖度が横行する弱肉強食の世界で、異例の若さで管理職に昇進。300人以上の部下をマネジメントし、あらゆる「仕事のトラブル」「人間関係の問題」を解決してきた経験を持つ。活動開始から5年間で様々な業種の会社員/管理職、起業家、経営者、コーチ/カウンセラーなど約500名をコーチング、1500人以上にサポートを行う。コーチングの世界的権威から学んだメソッドと、自身の壮絶な人生経験に裏打ちされたコーチング技術は、社会人が抱える悩みや問題を解消し「現実の成功/内面の成長」を掴む技術として定評がある。
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私が17年間在籍した元国営企業を退職し、1ヶ月が過ぎた。

この1ヶ月間の間に、色々と感じたことがあったので、

自分の備忘録も兼ねて、ブログに書いておこうと思う。

 

まず、11月の末日の勤務を以って、私は会社を退職した。

終業時刻を迎え「私の17年間のサラリーマン人生」は終わった。

 

最後、私に対して「頑張ってね」と言ってくれた人もいたし、

「苦虫を噛み潰したような表情」を手向けてくれた人もいた。

自分が辞めたくてたまらない、でも怖くて辞められない。

そんな状況の中、目の前で辞めて行く人間に対して、

複雑な思いを抱いてしまうことは理解できる。

人間は「感情の生き物」なのだから。

 

「どうして辞めるの?出世もしたのにもったいない」

常日頃「辞めたい」と言う人達も、本当に辞める人間に対してはこんなことを言う。

(いや、あなた「会社を辞めたい辞めたい」って言ってたじゃないですか・・・)

そう言いたくなるのをこらえ、笑顔で返事をしておいた。

 

その後、ロッカーを整理し、セキュリティカードや制服等を事務所で返却した。

何の因果か、最後の送り迎え(ゲートを出るためにセキュリティカードが必要なので、見送りが必要だった)の人間が、

「最近仕事のストレスで、メンタルが変調気味な人」のNさんだった。

目の下のクマが、異常に目立って来ている。

おそらく、ストレスから来る不眠症だろう。

本来なら同情すべきことであるが、

彼は「周囲に悪意をぶつけることで自分を保つ」という行動に出ていたので、

誰も彼をサポートしようとはしなかった。

ゲートを出る直前、せっかくなので彼に、

「もっと会社の人を助けてあげてください。あなたの立場なら、それができるはずです」

と言ってみたのだが、

機械的に「ハイ、ハイ」と返事が返って来た。

心に届いた様子はなかった。

自業自得とはいえ、彼の人生の行く末を考えると、暗い気持ちになった。

 

 

会社の駐輪場に行き、自転車を漕ぎ出した。

会社のビルが見える。

もう、あそこに行くことはない。

セキュリティカードがないので、入ることもできない。

自転車で、慣れ親しんだ通勤経路を通って行く。

不思議な気分だ。

呆気ないと言うか、なんというか・・・。

 

自宅に到着し、ドアを開けて帰宅した。

正直、事前の予想では「感情がブワーッと溢れ出したりするのかな?」

とか思っていたのだが、超が付く位、淡々としていた。

「17年間、お疲れさん」

自分に乾杯し、缶ビールを飲んで寝た。

 

で、2〜3日はゆっくり過ごそうと思っていたら、

いきなりマイコプラズマ肺炎で寝込んでしまった。

心身ともに、疲れが溜まっていたのだろう。

1週間ほど体調が悪かったが、予定は全てこなした。

 

体調が回復した辺りで、重大な事に気付いた。

私は今の自宅(賃貸マンション)に13年ほど住んでいるのだが、

この家にいると、何か会社を辞めた気がしないのである。

もちろん、17年間同じような生活をしていたのだから、

「意識の変化」が追い付いていないのもあるのだろうが、

「ちょっと年休を使って、まとまった休暇を取っている」ような感覚から抜け出せない。

会社員時代と同じ家にいることで、意識が引き戻されるような感覚。

サラリーマン生活と共にあったこの家にいる限り、

自分の意識を変えることは難しいと気付いた。

直感で「これはマズい」と感じたので、

当初予定になかった引越しの準備を始めた。

私のメンターが「会社を辞めたらすぐに引っ越せ」

と言っていたが「こういうことか・・・」と腑に落ちた。

 

もしあなたが会社を辞めて、新しいチャレンジをしようと思うのなら、

会社を辞める直前に、引越しの手続きを済ませておくことをお勧めする。

会社員のうちに引っ越すことは簡単だが、

会社を辞めてから引っ越すのはハードルが高い。

会社員であることは、安定的かつ継続的な収入があることの証明であり、

「社会的な信用が高いこと」を意味する。

できれば、クレジットカード等も作っておくと良いだろう。

 

 

そこから、色々な手続きや雑用、勉強、人と会う用事等、

忙しく動き回っていたのだが、何か「自分の状態」がおかしい。

「パワー」が落ちている。どこか、テンションが落ちている。

何故か?

考えてみて、一つの結論に達した。

自分のエネルギーの大半を投入していた「仕事」がなくなったことで、

「張り合いがなくなった」のだ。

「定年退職した人が、一気に老け込む」のと同じである。

以前、私が信頼している方が「会社を辞めると、一時的にパワーが落ちるよ」

と言っていたのだが、

「ああ、こういうことか」と、体感することができた。

面白い・・・。

「実際に体験してみて、初めてわかること」がある。

だから「体験すること」が大切なのだ。

 

「会社を辞めると、自由になれる」

会社員時代は、そう思いがちである。

確かに「自由」は素晴らしい。

ただ「自由」は広すぎる。

自分の人生、生活の「枠組み」から自分で計画し、自己管理する必要がある。

会社員時代のように、何も考えずにルーティンワークで生活することはできない。

「自由という大海」を泳ぐには、それなりの覚悟が必要である。

 

 

 


 

 

このように、1ヶ月間の間に、

自分でも意外な「意識や心境の変化」があったが、

一方で「これは、好転反応みたいなものなんだろう」とも感じている。

 

 

自分で言うのも何だが、

「最高のタイミング」で辞めたと思っている。

 

「準備の12月」を終え、

私の「激動の2016年」を締めくくる。

 

2017年は「未知の領域」に挑む1年になる。

ただ「そこに躊躇なく飛び込める位の経験はしてきた」という自負がある。

「今の自分なら、やれる」

勇気を持って、道を切り拓く。

 

 

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