【管理職の心構え】華を持たせる
管理職や中堅社員など、
部下を持つ立場の人間が一番やってはいけないことがある。
言うまでもないことだが、
自分の利己的な都合を最優先することである。
自分の欲得の為に、チームを蔑ろにする人間。
ろくに動こうともせず、部下をこき使うだけの人間。
虚飾・虚栄心に取り憑かれた人間。
人に厳しく、自分に甘い人間。
悲しいことに、そんな人間は世の中に掃いて捨てる程いる。
あなたの会社にも、1人や2人いるかもしれない。
チームとして何か成果を挙げると、
それがさも自分1人の手柄であるかのように、
上層部にアピールして尻尾を振るような人間が。
まともな品性、羞恥心があれば、そんな振る舞いはできないはずだが、
彼らは平然とやってのける。
なぜか。
人間も動物である。
人格を磨かなければ、人間の「行動原理」は、動物のそれと変わらなくなる。
人格とは「人間の格」と書く。
人格を磨いてこなかったら、動物レベルの行動しかとれない。
自分の目先の「欲望」でしか動くことができない。
一見自由に見えて、実はそうではない。
欲望に「支配」されているのだ。
欲望の「奴隷」としての生き方しかできないのである。
「人格を磨く」ことが、
「動物としての生」から解き放たれ、
真に自由になる唯一の術である。
上司や同僚、部下に華を持たせよう
成果を上げた時に、チームのメンバーに
「あなたのおかげで達成することが出来ました」
と華を持たせられるか。
「ありがとうございました」
と心から感謝できるか。
あなたの人格が試される。
人として生きるのか?
動物として生きるのか?
常に選択を迫られる。
自分を律し、突き詰めて自己研鑽に励んだ時、
存在そのものに「深み」が出てくる。
「高い意識」を持つことができる。
その領域に辿り着いた人間にしか、見えないものがある。
そういった人達は、常に感謝の心を忘れない。
「利他の精神」の大切さを知っているのだ。
いずれにせよ、
この世に人として生を受けたのなら、
人として生き、
人として死にたいものだ。
他人に花をもたせよう。
自分に花の香りが残る。
斎藤茂太