仕事で調子に乗りやすい人は要注意!『謙虚さ』を忘れない方法とは?
こんばんは。
『あなたを職場性ストレスから解放する』
マネジメンタルトレーナーの木下空です。
仕事で「調子に乗りやすい人」
人は、仕事で大きな成果を出したり、
物事が思い通りに運ぶようになってくると、
徐々に「謙虚さ」を忘れ、心に「傲慢さ」が生まれてくる。
例えば、
出世した途端に態度が偉そうになったり、
色んな人の助けや応援があって成功したことを、
「自分の実力だけで成功した」と勘違いし、傲慢になる。
そんな人、あなたの周りにもいませんか?
傲慢になると、人望を失ったり嫌われやすくなる
「勝ち錆」という言葉がある。
真剣で斬り合い、勝負に勝つほど、その刀身は返り血を浴びて錆(さび)が付く。
勝ち錆を落とさずにいると、やがて刀は朽ちる。
人は「成功」と直面した時、己の人格を試される。
誰だって、自分が取り組んできたことが成功したら嬉しい。
達成感や充実感は格別なものだ。
しかし、良いことばかりかというと、そうでもない。
未熟な人格の持ち主は成功を鼻にかけ、
「不遜」「慢心」「傲慢」「生意気」「横柄」になったり、
痛い勘違いをして浮かれたり、調子に乗ったりすることが多い。
自分に都合の良い解釈や思い込みで突っ走り、最後には「落とし穴」にハマってしまう。
そこまでいかなくとも、周囲の人間が離れて行ったり、人望を失うことになる。
「謙虚」の意味と「謙遜」「卑屈」との違い
「謙虚」とは、
「控えめで慎ましく、自分の能力・地位などに慢心することなく、素直な態度で人に接する在り方」
「自分のことは決して下げないけれど、控え目で素直な在り方」
そう、謙虚とは「自分を下げること」ではない。
それは謙虚ではなく「卑屈(=自分を人より劣っているものとして卑しめること)」である。
ちなみに、
「謙遜(=自分の能力や価値などを低く評価すること)」も、
現代人は単なる「自己否定」として使ってしまっていることが多いので、
あまりする必要はないかもしれない。
相手から褒められても否定で返すことになり、印象も良くない。
そうではなく、人から褒められたり賞賛された時、
それを否定せず、慢心をせず、
素直に「ありがとうございます」と感謝で応えるのが「謙虚」である。
謙虚さを持った人は「魅力のある人」
私が今まで出会った「この人は本物だ」と思える方は、謙虚さを持っていた。
卓越した実力を持ち、自分に自信は持っているが、
それを前面に出したり主張することはない。
「謙虚さ」を持っている人には、清々しい魅力がある。
ただ、彼等も最初からそのような人間だった訳ではない。
若い頃はヤンチャで血気盛んな方もいた。
大きな挫折を経験してきた人もいた。
現在の境地に到るまでに、
何度も「慢心して調子に乗る→失敗して痛い目に遭う」という経験を繰り返してきたのだろう。
ちなみに、
「失敗して痛い目に遭う」ことが無駄という訳ではない。むしろ大切である。
人は「体験」を通して成長する生き物であり、人生とは「成長の旅」である。
人はそれぞれの「成長のタイミング」があり、学びのある内は、同じ問題を繰り返す。
学び終えて成長したら、問題は消え去る。
もう、それで悩んだり苦しむこともない。
慢心して痛い目に遭ってきた人は、
物事が上手くいっている時ほど「冷静でいること」の大切さを理解するようになる。
常に「不測の事態」が起こることを想定して備えるようになる。
ただ、自分自身を客観的に見て「今、調子に乗っているな」とか、
「今、謙虚さがなくなっているな」と分析するのは、なかなか難しい。
そこで、最近SNSで『謙虚さがなくなる14の兆候』という投稿を見かけ、
とても分かりやすく、腑に落ちる内容だったので、当ブログでもご紹介したい。
こういった「判断基準」を明確に持っていると、自分の状態も測りやすいといえる。
なお、『謙虚さがなくなる14の兆候』は、
池田繁美さんの著書:『素心のすすめ』 に書かれている言葉である。
謙虚さがなくなる14の兆候
- 時間に遅れがちになる
- 約束を自分のほうから破りだす
- 挨拶が雑になりだす
- 他人の批判や会社の批判をしだす
- すぐに怒りだす(寛容さがなくなる)
- 他人の話を上調子で聞き流す
- 仕事に自信が出てきて、勉強をしなくなる
- 物事への対応が緩慢になる
- 何事も理論で解決しようとする(屁理屈が多くなる)
- 打算的になり出す(損得勘定が先になる)
- 自分が偉く思えて、他人が馬鹿に見えてくる
- 立場の弱い人に対して、強くものを言いがちになる
- 言い訳が多くなる
- 「ありがとう」の言葉が少なくなる(感謝の気持ちがなくなる)
いかがだろうか?
私はこれを読んで、「ああ、最近少し謙虚さを忘れているな・・・」と、
自省する良いキッカケになった。
気を付けていても、いつの間にか自然に行動に出てしまっている部分もある。
「謙虚な意識」でいると、物事をフラットな視点で見ることができる。
そして「傲慢さ」は、目の前の視界を曇らせる。
「甘く見る」「舐める(油断)」「思い込み」「決め付け」というフィルターがかかるのだ。
曇った分、見えなくなる。だから足元に「落とし穴」があっても気付かない。
傲慢な生き方をしていると、あらゆることが「雑」になったり、ぞんざいに扱うようになる。
全てが「当たり前」になってしまい、感謝の気持ちを忘れてしまう。
人は「感謝」を忘れると、人生から多くのものを失っていく。
常に「初心」を忘れないようにしよう
出世したり、部下や後輩が増えたり、仕事が順調に行っている時ほど、
恋愛、パートナーシップなどの人間関係が順調に行っている時ほど、
初心を忘れず、慢心せず、精進していきたいものだ。
池田繁美さんの著書:『素心のすすめ』 には、こうも書かれている。
人は誰でも、最初は謙虚です。
その謙虚さこそが、人間を成長させる原動力だと言えるでしょう。
「自分に誇りを持って、謙虚に生きる」
その生き方が、何より自分を成長させる。
感謝とともに、前を向いて歩いていこう。
明日は明日の風が吹く。